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自粛が明けたら顔出すね

Liveに行けない昨今…なんならこの感染症とやらのせいで今後リアルなLiveが開催できるのかすら分からない。


そもそも普通に息を吸って吐くだけが難しくなることになるなんて
誰が予想できた?

大ピンチである。
生きるだけで精一杯、だけど、Liveへの想いが馳せすぎて、
禁断症状が出始めている。

Liveに行きたい!行きたすぎる!寝ても覚めても…!

見たい!聞きたい!歌いたい!
もう私の中のヒデちゃんが
「さぁ~盛り上がってまいりました!」って言いたがってる!

もう我慢できない!私は今からLiveのことを書く!

Liveに行くことを「なんでもないようなこと」が幸せだったと思う。
とか思っていたけど、そもそもLiveって全然「なんでもないようなこと」
じゃなかった。ってことがこの感染症の影響で良くも悪くも露呈した。

その約2時間のLiveのためにとんでもなく前々から準備が必要で
素人が思ってた以上にたくさんの人やお金が動いていて、それができないとなればこれまたとんでもない損害が出ること。

そして演者さんをはじめ、それに関わる多くの人の
メンタルを激しくエグるということ。

Liveは「なんでもないようなもの」なんかじゃ全然なかった。

よくよく考えれば素人の結婚式ですら1年くらい前から場所を探して下見して何気なく置いてある風景に溶け込んだ「それ」にも「あれ」にも「効果」にも「演出」にも全てにお金がかかっていて、祝福されるために膨大なお金がかかっている。祝福されやすいように、自分でお金を払っている。

フラワーシャワーってお金払わないとしてもらえない、
いわゆる「オプション」だったと知った時、
あれほど「あるでしょ」と思っていたものが実は
「オプション」だったことへの残念感が尋常じゃなった記憶がある。

お祝儀というものがあるが、まぁそれは置いておこう。
式というイベントが近くなれば永遠の愛を神に誓う練習なんかもある。

愛を誓うリハって何!

パッションで誓いたかったよ。

まぁそれはいいや、別の話だ。

とにかく素人のそれですらそれだけお金と時間がかかるわけだ。
プロのアーティストのLiveなんてその比ではない。
そもそも比べていいものでもない。

前置きが長くなった。
思い出のLiveは数あれど、とある1本のLiveの思い出をぶちまけます。

ついてきな!Live Houseへ脳内トリップしようぜ!

蘇れ!あの熱気を!あの興奮を!あの多幸感を!

咲き誇れ!あのビートよ!あのフロウよ!あの一体感を!

当たり前のようにLiveに行けていた時
当たり前のように楽しめていたLiveの中でも
当たり前じゃない出来事が起こる事がある。

私には、それがある。

2019.6.29.代官山UNIT。
Scoobie Do×Creepy Nutsの2マンLive。
奇跡ってこんなに更新する?っていう出来事が私の中で
起こったからちょっと聞いて欲しい。

私はCreepy Nutsの大ファンである。
その日のLiveの前半はCreepy Nuts。

私はその日も、DJ松永の目の前、前から2列目くらいをキープ。
今日も楽しいライブになりそうだ、と友達とホクホク待っていたわけだ。

その日はScoobie Doがメインなので、客層の年齢層がやや高め、
Creepy Nutsファンは少なめ。

雰囲気もなんとなく重い印象だった。
R-指定もやや苦戦していているように感じた。
もちろんどんな客の前でも、巧みな歌唱と軽快なトークで盛り上げる、

が、それがいつもよりもカロリーを使っているように見えた。

何度もCreepy NutsのLiveに行ってれいればファンにはそれが分かる。
ファンいるよ!頑張って!楽しんでるよ!安心して!ってな具合に、
Creepy Nutsファン、ここは頑張らせていただきやす。

Rさんのあおりに応えます!
手をあげろ!と言われれば上げます!
声だしな!と言われれば出します!!
飛び跳ねろ!と言われれば、飛び跳ねます!!!

ラッパーというのは注文が多いですが
「調子どうですか?」とこちらのことも気遣ってくれます。

最高です!と意味を込めて
ふぅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!と
答えるのがファンのできるアンサーです。

この日のLiveも最高でした。

で、本日のメインScoobie Doが後半登場するわけですが、
その途中私の隣のScoobie Doファンの方が、どうやら様子がおかしい。
やたらと水を飲む回数が多いので、ちらちらと気にしていた。

そしてついに完全に頭を垂れ始めたので、私はその異変に気付き、
Liveの途中ですが、私は「大丈夫ですか?大丈夫ですか?」と背中を
さすりながら声をかけたが、全く反応がなかった。

「これは、まずい…!」と思い
私は手を上げて、キョロキョロしながらスタッフさんを呼び
ヘルプを求めた。

でもいかんせん、ここは前から2列目中央。
ライブハウスにそもそも常時、スタッフさんがフロアになんかいない。

困った!私は必死で助けを求める。
で、そこで最初に気づいてくれたのが、
なんとステージ上で絶賛歌唱中のVo.コヤマさんだった。

私に気が付き、ステージ上から、スタッフさんを呼んでくれ、
その間もコヤマさんは、バンドメンバーに
「そのままなんとなくビートキープ!」と言いながらメンバーのみなさんも音量下げながらもビートは鳴ってる状態。

ステージ袖からスタッフさんがかけつけてくれた。
前からご気分の悪くなった方を誘導、私はその方の荷物らしきものを渡し、前の方に声をかけ道をあけてくださるよう声をかけ、
その方の身体を支えながら、スタッフさんへ無事引き渡した。

その間もコヤマさんは、その方に
今から新曲やるけど、次のアルバムに入ってるから!何回でも聞けるから!大丈夫だから!元気になったら聞いてくれよな!
とハケるまで声をかけ続け、

私に対しても
「もしあの人が戻ってこれたら、またそこに入れてやってくれよな!」
と言うので、
私は大きくうなずきながら、高く右手を上げて、
ピースとgood!で「もちろん!」の意思表示。

なんとその私のハンドサインでライブが再開した。

私は震えたんだ。

バンマスになった気分だ。

バンマスってなんだか知らないけど。

コヤマさんと私でこのピンチを打破したような気にさせてくれたし
意思と呼吸が合ったような気がした。

完璧だったんだ。

音楽ってスバラシイ。

誰も傷つけない、現場も盛り下げないコヤマさんの
全方位への完璧な優しさと配慮。

素敵すぎた。

優しすぎた。

あの方を心配しながら、私はちゃんとそのスペースをあけて待っていた。

そしてそのスペースはなんと最後まであいていた。

これ、私1人がそうしたくてもライブハウスのオールスタンディングでは
本来なら不可能に近い。すぐに人が押し寄せるから。

しかも場所は中央ほぼ最前列。みんなそこ行きたいはずなんだ。
それでもちゃんと空間が空いてるんだからScoobie Doのファンの方も
Creepy Nutsのファンの方もすごく人格者だ。

スバラシイ音楽を作る人のファンはファンだってスバラシイ。
何とも言えない、優しい空間がそこには確実にあった。

そんなハプニングもありつつ、Scoobie Doのライブ、最高でした。

本当に。

でも、この日の最高はそれだけでは終わらなかった

アンコールで、再びcreepy登場。
2マンライブなので、2組でセッションするのだが、
creepyのライブの時に聖徳太子ラップをその日はしなかった。

聖徳太子とは、Rさんがお客さんから言葉をもらってその場で
フリースタイルで即興でラップにするという得意技。

とんでもなくわかりやすく凄さを伝える且つ、盛り上がる、
お客さん参加型のLiveならではの醍醐味でもある。

コヤマさんが、アンコールMCで
「指定さん!聖徳太子やってないじゃん!あれやってよ!」とリクエスト。

そこで、Rさん、ちょっと考えて、
「んー…今短めのやるか…あ、次の曲の3ヶ所ラップパートがあるんで、
そこの中でお題入れましょうか」

「やったことないすけど、ちょっとやってみるんで、
お題3つ頂いていいですか、お客さん!」とのこと。

これ、何が凄いかって、いつもは、DJのルーティンで長さ、
小節数はRさんに合わせるのでいかようにでもなるのだけど、
今回は曲のパートの中にお題を入れるので、小節数が決まってる中で
確実にお題を入れなければならないという

そんなことは天才すぎる!できるのか!?
その時点でこっちはもう爆上がりなんだけど、
その日のお客さん、いかんせんCreepy Nutsを知らない方が多い客層だったので、前列にはCreepyファンが全然いない。

聖徳太子もあんまりわかってない。

これは、まずい!早く手を挙げてあげないと!という謎の使命感を覚え、

私は、はい!はい!はい!はい!とぴょんぴょんしてアピール!

いつもやるんだけど、どうせ当たらないのでとりあえずやるんです。

その日は私の目の前にRがいたから、ファンも少なめだし、食い気味に、
手を上げて、指定さん!って私は叫んだ。

そしたら、再びコヤマさんが、
「あ、この子がね、介抱してくれたんだよ!すっごい優しいの!この子!」と私の説明をRさんにしてくれた!

なんとまぁ!!

RさんもScoobie Doのライブを袖で見てたので
そのハプニングは理解しているご様子。

なので、Rさんが、
「あらー!あ!そう!じゃぁそこのおねぇさんいこう!」

えーーーーーーーーーー!!!!!
当てられたよーーーーー!!!!!
嘘でしょ!?

変な言葉を言って、Rさんをスベらすわけにはいかない!
内輪ネタすぎるワードで、Rさんが説明が必要すぎるワードだと
Rさんの負担になってしまう!

責任重大!

反射でいかないと、あまり時間を取らせるわけにもいかない!
もう頭はフル回転のフルスロット!

Creepyのファンが今日は少ないから大人気のCreepyのラジオネタ、ダメ。
伝わらない可能性大。

私はDJ松永ファンだけど、松永さんを見てみたら、アンコールは、
ターンテーブルの場所も奥だしマイクがセッティングされてなくて
返しができないから松永さん関連ワード、ダメ。

その間、0.2秒くらい…
で、結局、その前日Creepy Nutsがゲストで出た番組がOAになってたので、そのタイトル!

「タモリ倶楽部!」私は叫んだ!

するとコヤマさんが
「俺もそれ言いたかったのよ!おもしろかったよねー!
見たよ!俺も見た!」

ステージからもうがんがん話しかけてくんの
なに、この距離の近さ…コヤマさんっ…!

Rさんも松永さんも私も笑っちゃってたよ。

Rさんが「そう、俺たち、昨日出たんすわ!」と番組の企画が
なかなかのアレな企画だったので企画説明したら、会場爆笑。

よかったーー!!

で、もちろんセッション爆上がり!

合法的トビ方ノススメ feat. Scoobie Do
やっぱ音楽は素晴らしい feat. Creepy Nuts

奇跡すぎて最高だった!

あー!幸せすぎて!!息ができなくなりそう!!

動機、息切れ…誰か私に「救心」をください!

ライブ終わって友達と、リアルに出るもんだね

「なんて日だ!!」

Rさんと至近距離で目線合わせて会話したらリアルに
震えて動けなくなった。

Rさんはメドゥーサです。
その瞳に見つめられると動けなくなります。

後から来ます。

石にされました。

ギリシャ神話の怪物です。

Rさんのうねうねの髪は天然パーマだそうだけどあれは蛇だね!

友達とこのまま家帰れない!ってなってあぁーーーーーー!!って
言いながら飲めないお酒を一杯飲んだ。

友達が
「奇跡だよ!奇跡だよ!まっちゃん(私のこと)がいい人だから良いことあるんだよ!」

「コヤマさん最高だったね!」

「Rさんかっこよかったね!」

「DJとドラムとベースってセッションできるんだね!」

「全部全部全部!最高だったね!!」

って2人で震えながら飲んだあのシャンディーガフの味、一生忘れない!

本当に、幸せだった。

優しい空間だった。

私の大好きが全部つまった日になった。

また頑張ろうって思えた。

またLiveに行きたい!って思った。

また「会いたい!」って思った。

「大好きっ!」て思った。

「ありがとう!」って思った。

またこんな日が来るのなら、
その日まで日常のいろんなつまんないこと乗り越えられるよって思った。

この日のために生きてきたって思えた。

毎回Liveの帰り道そう思う。

そして余韻に浸りすぎて、眠れなくなる。

寝たくなくなる。

寝てしまったら、この最高の1日が終わってしまう気がして。

でもそのたった数時間前のことを想いながら眠りにつくの。

そしてまた新しいなんでもない朝が迎えに来てしまうけど
「また頑張ろう…」って思うんだ。


時は流れ、感染症の影響で今そんなLiveができなくなってしまった。
今後もどうなるかわからない。

私はLiveが好きだ。

ライブハウスが好きだ。

あの空間が好きだ。

この私の文章が「あの頃はそんなことやってたの!?いい時代だったね…」
という古文書にならないことを祈って…。

そんな未来にならないことを、骨から願って今私にできることを、
アーティストやスタッフの方々にできることはなんだろうって考えてる。

この誰にも届かないかもしれない文章を、
徒然なるままにそっとここに置いておく。

こんなにもLiveを欲している人間がいるよって小さい声でも叫んでおく。

自粛が明けたら、また顔出すね。

必ず。

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