【コーチ必見】見込み客の「切実な悩み」を引き出す質問力

以前に商品づくりの視点として、
見込み客の望みと悩みの切り口があることを
記事にまとめましたが、
今回はその内容を更に発展させていきます。

こんな悩みを抱えていませんか?

  • 無料セッションを提供しても、なかなか成約に結びつかない

  • クライアントの本当の課題が見えてこない

  • 「考えておきます」と言われて、そのまま音信不通になってしまう

  • 表面的な会話で終わってしまい、深い信頼関係が築けない

  • 成約率が上がらず、コーチングビジネスの収益が伸び悩んでいる

もしこれらの課題を感じているなら、あなたは「質問力」を磨くべき時期かもしれません。

なぜ「切実な悩み」を引き出すことが重要なのか

人は一般的に、「こうなれたらいいな」という願望よりも、「今この苦しみから抜け出したい」という切実な思いの方が、行動を起こす原動力になります。

「表面的な悩み」と「切実な悩み」の見分け方

表面的な悩みの特徴と具体例

特徴

  • 「できれば解決したい」程度の願望

  • 具体的な目標や期限が設定されていない

  • 周囲の影響で感じている一時的な不安

  • 費用をかけてまで解決したくない

具体例

  1. キャリア関連

    • 「なんとなく今の仕事に物足りなさを感じる」

    • 「いつか独立できたらいいな」

    • 「昇進できたら嬉しいけど、今のままでも別に…」

  2. 収入関連

    • 「もう少し給料が上がるといいな」

    • 「副業でもしてみようかな」

    • 「投資も気になるけど、リスクは取りたくない」

  3. 人間関係

    • 「もっと人脈が広がるといいな」

    • 「上司との関係をよくしたい」

    • 「チームメンバーともっと仲良くなれたら」

  4. 自己啓発

    • 「時間があれば勉強したい」

    • 「いつか英語を勉強し直したい」

    • 「本をもっと読んだ方がいいのかな」

切実な悩みの特徴と具体例

特徴

  • 早急に解決したい緊急性の高い課題

  • 具体的な目標と期限が明確

  • 現状維持が精神的・経済的な痛みを伴う

  • 解決のためなら相応の投資を惜しまない

具体例

  1. キャリア関連

    • 「このままでは会社の再編で真っ先にリストラの対象になりそうで、夜も眠れない」

    • 「来年40歳を迎えるまでに、絶対に独立したい。このままサラリーマンを続けていては、子どもに胸を張れない」

    • 「部下のパフォーマンスが上がらず、自分の評価も下がっている。このままでは次の昇進も厳しい」

  2. 収入関連

    • 「住宅ローンの返済が厳しく、このままでは破産するかもしれない」

    • 「子どもの教育費が払えず、来月から学校を辞めさせなければならない状況」

    • 「両親の介護費用が毎月50万円かかっており、貯金が底をつきそう」

  3. 人間関係

    • 「部下とのコミュニケーションが原因で、すでに3人が退職。今度失敗したら自分の降格は確実」

    • 「夫婦関係が限界で、子どもにも影響が出始めている。このままでは離婚も視野に入れざるを得ない」

    • 「チーム内の人間関係が原因で精神的に追い詰められ、すでに2週間も出社できていない」

  4. 自己啓発

    • 「このままDXに対応できないと、次の組織再編で確実に役職を外される」

    • 「3ヶ月後の海外赴任が決まっているのに、まったく英語が話せない」

    • 「部長昇進の条件にMBAが設定されており、来年までに取得しないと昇進できない」

同じテーマでも表現が異なる例

テーマ:年収アップ

表面的な悩み:

  • 「もっと稼げたらいいな」

  • 「収入を上げる方法があれば知りたい」

  • 「副業にも興味はある」

切実な悩み:

  • 「このままの収入では、来年子どもを私立高校に入学させることができない」

  • 「両親の介護で毎月50万円の赤字が出ており、あと半年で貯金が底をつく」

  • 「住宅ローンが払えず、妻子を路頭に迷わせてしまうかもしれない」

テーマ:ビジネススキル

表面的な悩み:

  • 「プレゼンがうまくなりたい」

  • 「リーダーシップを身につけたい」

  • 「部下育成の本を読もうと思っている」

切実な悩み:

  • 「来月のプレゼンで失敗したら、確実にプロジェクトリーダーを外される」

  • 「部下3人が突然退職を申し出て、チーム運営が立ち行かなくなっている」

  • 「マネジメント力不足を理由に、すでに2回の降格を言い渡されている」

見極めのポイント

  1. 具体的な数字の有無

    • 表面的:漠然とした表現

    • 切実:金額、期限、人数など具体的な数字がある

  2. 時間的な制約

    • 表面的:「いつか」「そのうち」

    • 切実:「来月まで」「3ヶ月以内」など明確

  3. 影響の範囲

    • 表面的:個人の願望レベル

    • 切実:家族、仕事、人生全体に影響

  4. 感情の強さ

    • 表面的:「できたらいいな」程度

    • 切実:不安、焦り、危機感が強く表れている

このような具体例を頭に入れておくことで、初回セッションでの質問の方向性が定まり、より効果的なアプローチが可能になります。

切実な悩みを引き出す7つの質問フレームワーク

1. 現状の痛みを具体化する質問

  • 「その悩みによって、具体的にどのような影響が出ていますか?」

  • 「それによって、毎月どのくらいの機会損失が発生していますか?」

  • 「その状況は、あなたの家族にどのような影響を与えていますか?」

2. 時間軸を意識させる質問

  • 「このまま6ヶ月後、何も変わらなかったとしたら、どうなると思いますか?」

  • 「いつまでに、この状況を変えたいとお考えですか?」

  • 「理想的なタイミングは、いつ頃でしょうか?」

3. 感情に寄り添う質問

  • 「その状況について、どのようなお気持ちですか?」

  • 「夜、眠れないほど悩むことはありますか?」

  • 「周囲の方々は、この状況をどのように見ていますか?」

4. 解決への本気度を確認する質問

  • 「この課題を解決するために、どこまで投資する覚悟がありますか?」

  • 「今までに、どのような解決策を試してきましたか?」

  • 「理想の状態に向けて、何を諦める覚悟がありますか?」

5. 具体的なゴールを描く質問

  • 「理想的な状態とは、具体的にどのような状態ですか?」

  • 「その状態が実現したとき、何が一番変わっていますか?」

  • 「周囲の方々は、どのような反応をすると思いますか?」

6. 行動の優先順位を確認する質問

  • 「現在、この課題の解決は、優先順位の中で何番目ですか?」

  • 「解決のために、何を後回しにする覚悟がありますか?」

  • 「毎日どのくらいの時間を、この課題に充てられますか?」

7. コミットメントを引き出す質問

  • 「その理想の状態のために、今すぐ始められることは何ですか?」

  • 「次の一歩として、具体的に何をしようとお考えですか?」

  • 「いつから、その行動を始めたいとお考えですか?」

質問時の3つの重要なポイント

1. 沈黙を恐れない

  • 質問後の「間」は、クライアントが深く考えるための大切な時間

  • 焦って次の質問を投げかけないよう注意する

  • クライアントの表情や仕草にも注目する

2. 傾聴の姿勢を保つ

  • 相手の言葉を遮らない

  • 否定や評価を避ける

  • 相手の言葉を受け止めながら、更に深掘りする

3. フォローアップ質問を準備する

  • 表面的な回答に対して、具体例を求める

  • 「なぜそう思うのですか?」と理由を掘り下げる

  • 「具体的には?」と詳細を確認する

よくある失敗パターンと対処法

1. 結論を急ぎすぎる

❌ 「では、今日からコーチングを始めましょうか?」
⭕️ 「今のお話を踏まえて、次のステップについてどうお考えですか?」

2. 自分の経験を押しつける

❌ 「私の場合は、こうして解決しました」
⭕️ 「あなたならどのような解決方法が合うと思いますか?」

3. 表面的な回答で満足する

❌ 「なるほど、分かりました」
⭕️ 「もう少し具体的に教えていただけますか?」

まとめ:質問力を磨くための実践ステップ

  1. 毎回の面談で、上記の質問フレームワークを最低1つは試す

  2. クライアントの回答を記録し、どの質問が効果的だったか振り返る

  3. 他のコーチとの情報交換を通じて、質問のバリエーションを増やす

  4. 定期的に自分の質問パターンを見直し、改善点を見つける

  5. クライアントからのフィードバックを積極的に求める

このフレームワークを活用することで、見込み客の本質的な悩みを引き出し、より高い成約率につなげることができます。重要なのは、これらの質問を機械的に行うのではなく、クライアントとの信頼関係を築きながら、適切なタイミングで使用することです。

実践を重ねることで、あなたならではの質問スタイルが確立され、より多くのクライアントの人生に、真の変化をもたらすことができるでしょう。

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