[3−25]最強のぼっち王女がグイグイ来る! オレは王城追放されたのに、なんで?
第25話 そんなことばかり考えていたから……臣民の窮状に気づかなかったのですよ アルデが心の中でウルグに文句を言うも、当の本人は素知らぬ顔で、全員に弁当を手渡していた。さらに車座に座ったオレたちの中心に、ライ麦パンの山盛りバスケットを置く。
各人に配られた弁当を空けると、野菜炒めとゆで卵が入っていた。
「政商の娘さんと聞いていたが、こんな昼飯で大丈夫か?」
ウルグにそう問われたティスリは笑顔で頷く。
「ええ、十分です。ランチまでご用意して頂き、ありがとうございます