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10年目のHasselblad Store Tokyo

みなさん、こんにちは。こちらはHasselblad Store Tokyo(ハッセルブラッドストア東京)についてのエントリとなります。

はじめに

Hasselbladから、東京・原宿にあるHasselblad Store Tokyoがクローズするというニュースが届きました。私自身、ストアをローンチする時から携わっていた背景がありましたので、とても驚いています。

2020年から起きたパンデミックの影響により、ストアは予約制となり、そもそも入ることが難しい状況になっていたのですが、実際にクローズするとなると、ユーザ側としては接点が縮小してしまいますよね。DJIの傘下に入り、カメラ製品以外の商材も展開していただけに、インパクトは大きいです。

Hasselblad Store Tokyo 2013-

Hasselblad Store Tokyoは2013年9月、東京の原宿に出来たHasselbladの直営店です。Hasselbladがこうした取り組みをするのは世界でも初めてで、注目されていたように記憶しています。

日本のマーケットにおいてもHasselbladの製品は、製品を取り扱う代理店やカメラ店に行かないと商品が見れない状況でした。昔からHasselbladを扱っているカメラ店も、展示されている商材の多くは昔から存在するVシステムの商品で、645フォーマットのHシステム(現在は製造終了)の製品となると、見れる、テストできる場所は限られていた訳です。

そんな中、この直営店はHasselbladの最新製品をその場で見れて、さらにハンズオンまでできるショールームとして設立されたのです。カメラだけでなく、ライティングも、Macも用意していましたので、撮影のフローを一通り体験できる。そして修理の受付も行え、オールドライクなカメラの展示で歴史も知ることができる、いわばユーザとメーカーの接点であったのです。

色々検索していたら、当時の様子など記したWebメディアや、OpenStudioでのワークショップ映像など出てきました。

Hasselblad Store Tokyo 2017-

2017年にDJI傘下となってから、ストアも大幅なリニューアルがかけられました。この頃は私も関わりが無かったのですが、セレモニーは足を運んだ記憶があります。

Hasselblad Store Tokyo 2019- 

2019年頃から、スタジオの貸出も行うようになりました。撮影機材がしっかり完備されているわけですから、環境としては十分。当時のPR Timesの記事を見る限り、ある程度の撮影ができそうな印象です。

私はストアができる前に、オフィスのスペースを使って、あるプロジェクトの撮影に協力していました。かなり長い期間に渡って、ポートレート撮影を行い、集大成として写真集を出版するという内容だったのですが。改めて振り返ると、社会的な意義もありましたので、参加させていただいたことに改めて感謝です。撮影する機材、場所が揃えば、あとは「フォトグラファーがどうしたいか」に尽きると、改めて感じた次第です。

Hasselblad Store Tokyo 2020- 

2020年以降は、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、店舗自体が休業し、店舗としての機能を失っていました。これは仕方がないとは言え、なんともやりきれないという印象です。

一時期は完全休業でしたが、状況の応じて予約をして来店という体制にスイッチしていきました。そのため完全に機能が失われたわけではないものの、気軽に集うという世界観か遠ざかってしまいました。この時期はZoomなどを使ったオンラインセミナーなども開催していたように記憶しています。

Hasselblad Japan Office

2012年10月、Hasselblad Store Tokyoができる前にTOP画像の右手側にHasselblad Japanのオフィスが開設されたことを知っている方は、どれ位いらっしゃるのでしょう。ご参考までに紹介しておきます。(今は美容室になっていますね)

このオフィス並びにストアのデザインを担当していただいたのが、佐々木設計事務所の皆様。以下のURLから当時のオフィスの写真など見れます。

https://www.japan-architects.com/en/ryuichi-sasaki-architecture-tokyo/project/hasselblad-japan-office-and-gallery

当時は、小さな開所パーティみたいなものも行ったのですが、映像が見つかりましたら、どこかで更新しておこう・・・と思います。

締めくくりとして

気づけばストアができてからちょうど10年経つのですね。あっという間の10年だった気がしますが、この時間の中には色々な出来事があり、目まぐるしくも濃密な時間があったように思います。

形がなくなってしまうと、人の記憶から消え去ってしまいそうな気がして寂しい思いもありますが、メディアや映像なども少しながら残っていますので、ふとした時に振り返ってもらえればいいなと思い、記事を書くことにしました。

長きにわたり運営をされた皆様、本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。

(追記)Hasselblad Store Last Day

営業最終日にストアに足を運びました。この日、私は別の予定があったのですが、たまたま立ち寄れそうな状況でしたので・・・。思えば4-5月は、当時大変お世話になった方々と久しぶりの再開をするなど、色々な出来事がありました。

最終日だからとセレモニー等を開いたわけではありませんでしたが、ストアの中でカメラや機材を眺め、スタッフと会話することで自分自身のやってきたことを思い出してはしんみりとした気持ちになりました。

ここにある場所が消えてしまうのは残念ですが、国内のサポートは続きますし、今後も新しい展望があるのでしょう。これまで本当にお疲れ様でした!

大学を卒業後、約15年間写真スタジオ、写真機材販売、北欧カメラメーカーの日本法人立ち上げなど行う。その後ITベンチャーにてマーケティング業務に従事しながら大学院に通いMBAを取得。現在もスタートアップ企業にて奔走中。