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信長から学ぶ、「楽市・楽座」と現代のマーケティング

最近、織田信長の歴史の本を読むことがあり、そこで特に興味を持ったのが『楽市・楽座』です。

本題に入る前に、楽市楽座を簡単に説明しておきますね。

楽市楽座とは「楽市+楽座」と分けることができます。

それぞれの意味を説明すると、
「楽」とは自由のこと。
「市」は市場のことで、マーケットとか商人が物を売る場所みたいな意味。
「座」は組合いの意味です。

楽市楽座が始まるまでは、商人は市場で物を売るときに税を払い、組合いにも商売をするための支払いをしていました。
これが、楽市楽座の導入で、税を撤廃して商人が自由に商売をできるようになったということです。

つまり、織田信長で有名な楽市楽座とは、商人のために税をなくして売りやすい市場を作ったということです。

現代の楽市・楽座

この楽市楽座って現代でも似たようなのがあると思います。

たとえば「フリーマーケット」。
広場などで自由にハンドメイド品など自分の商品を売ることができますよね。
このフリーマーケットは基本は出店などは無料でできるはずです。

つまり、楽市楽座も現代のフリーマーケットも税なり手数料が無料なんです。
これは売る側としては非常に嬉しいことですが、
反対に運営側、昔で言うと、織田信長などの大名は税収をなくしてしまうことになります。

目先の収益を諦めてまで信長はなぜ、楽市楽座を始めたと思いますか?


これには、経済的理由と政治的理由の2面で理由があるのですが、ここではマーケティングに絡めた話なので経済に関してだけ話を進めます。

楽市・楽座を始めた経済的理由とは

楽市楽座を始めた経済的理由は、「城下町の活性化」です。

楽市楽座始めると、どんどん話が広まっていきました。
そしたらどうなったかというと、自分たちの領地以外からも商人が集まるようになったんです。


他所からきた商人も楽市楽座なので自由に商売ができます。
そして、商人が集まると次にどうなるのかというと、
商人が商品を仕入れなければいけません。

例えば草履を売りたいとしたら、草履作りの職人に依頼をします。
他にも、鍬や鎌を売るために、鍛冶屋に依頼をします。

そうなると、次に草履作りの職人や鍛冶屋に仕事が増えてきます。
この繰り返しで領地の経済がぐるぐる回り始めるのです。

経済は専門ではないので浅はかな知識ですが、経済というのは回ってなんぼなんです。
不景気で経済の回転が悪くなると余計に不景気になる。
好景気はお金を使うからどんどん景気が良くなる。
多分経済とはこんな仕組みです。

楽市・楽座で経済が活性化する

つまり、楽市楽座を取り入れたことで、
商人が集まり経済が周り、領地内に活気が溢れるようになったとうことなんですね。

目先の収益(今回の場合は税)にとらわれず、もっと広い視野を持ち、
もっと先で大きな収益を得ることの大事さを感じました。

どこまでを無料で人を集めて、どこから有料にするかの線引きの大切さですね。

何かサービスをするときにいきなり有料にしても人は集まらない。
そもそも活気が出ない、集まっても微々たる収入です。
それであれば、無料で活気あるサービス作りをまず計画する。
それからマネタイズに結びつける。

信長は楽市楽座は手段でしかなく、領地内を活性化させて豊かにすることが目的だったということです。

つまり、目先の小銭を狙っていては、いつまでも金を手に入れることができないということ。

無料と有料の線引きの難しさ

ただし、ここで気をつけたいのが無料と有料の境界線です。
無料にしすぎるとそもそも収益が成り立ちません。
反対に有料が目先に見えると、人が集まりません。
ここら辺は前例を調査したり、自分の中で試行錯誤が必要になってきます。

僕も、noteのメンバーシップを始めようとして失敗しました。
ここはターゲットに対しての有料の考えが根本から間違っていたなと今ではわかります。
このように失敗して探っていくしかないのかもしれません。

最近自分の中で感じるのが、「お金や人間関係、健康」に関しては割と早い段階で有料の線を越えることができそうですが、「趣味や娯楽」などに関することは有料の線が遠いと感じています。

どこが無料と有料の境界かの見極めが知識や経験が問われるポイントなんだと思います。

楽市楽座は信長が最初ではない


補足ですが、楽市楽座って織田信長がやったと知られていますが、実は他の大名をやっているんです。
むしろ信長より先に取り入れたところもあるらしいです。


つまり、信長が楽市楽座を考えて始めたわけではないんです。
僕が思うに、何ごとも1番最初が重要ではないと思います。
誰かが成功したらそれを上手く盗んで、自分のものにしてしまえば少ない労力で手に入れることができます。

しかも、信長は「楽市楽座=信長」という現代に認知まで獲得してますからね。


今日のまとめ

まとめると楽市楽座は商人に無料で商売をできるようにしたことで、現代でも無料と有料の線引きがマーケティングで超重要。
この線引きは前例を調べるか手探りで探っていくしかない。
何ごとにも1番最初が重要でもなく、2、3番なら少ない労力でものにできるというメリットもある。

こんな感じで今回は終わります。

それではまた。

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