見出し画像

【臨床日記】股関節が硬いという表現は適切なのか?

当スタジオに通われている方で、変形性股関節症の方がいらっしゃいます。
医師からは軟骨がすり減っていると。
このままでは手術になるということで、回避するための運動療法に通われています。

現状としては、股関節の可動性の低下と、制限以上の動きをするときの痛みです。

確かに股関節が硬いという表現になります。
股関節が動きづらいわけですので。
でも関節の何が硬いのでしょうか?

勝手に股関節が硬くなるなんてことはあるのでしょうか?

関節には軟骨、関節唇、関節包、靭帯そして筋肉があります。
では関節を構成する何が硬いのでしょうか?

軟骨や関節唇はクッション材やパッキンのような安定材です。
関節包は包みですから硬くはなりません。
靭帯は硬くなければ困ります。

となると残るは、、、筋肉です。
関節が硬いと言っていますが、具体的な硬さの原因は筋肉です。
では、筋肉は勝手に硬くなるのでしょうか、、、?

突然、上腕二頭筋が硬くなって肘が動かないよという経験ありますか?
勝手に大胸筋が硬くなったから猫背になってしまったという人はいますか?

勝手に硬くはならないですよね。
筋肉の硬さにも原因があります。

しかし、病院ではレントゲンを見て、変形性関節症だねとしか言われません。
なぜそうなったのかは追求されません。
軟骨がなくなったら手術だね、で終わりです。

今来ている方は腰椎の変形もお持ちで、それによって骨盤の動きに制限がかかり、その結果として股関節の運動制限になり、筋肉が伸張されないことによって股関節の運動制限として現れるようになったのです。
ということは腰椎の動きを促すことで股関節の筋群が働き、柔軟性を取り戻せば股関節症の進行は止められるはずです。

しかし、このようなメカニズムは医師の先生では見つけることはできません。
というか見つけようという気が無いのです、、、。
多くの外科医は手術してなんぼですので、興味は予防や保存療法ではなく手術です。

多くの障害や痛みには原因があります。
その原因を様々な検査や分析によって明確化するのが理学療法の専門性です。
しかし、開業権のある海外とは異なり、日本では理学療法士には開業権がありませんので、このような原因追求ができません。
医師からは「マッサージ」や「ストレッチ」、「筋トレ」という処方で理学療法士に指示が出るので、病院内の理学療法士も原因追求はほとんどの方がしません。
逆に医師の処方と違うことをすると怒られることすらありますので原因追求の思考を停止します。

日本では、僕のように保険外でサービスを提供している人間が実は一番、理学療法のあるべき姿の原因追求できる立場なのです。
多くのクライアントさんは病院では何もしてくれなかったからと当スタジオにいらっしゃいます。
僕も本来は保険で料金的に負担の少ない状態で対応したいという思いはあります、でも日本ではできないのです。
(※もちろん僕のような原因追求してもいいと思ってくれる病院、クリニックがあれば病院で勤務します!)

だからと言って、対症療法で原因を明確化されずに、悪化して手術になるまで待っているような現状を放ってはおけません。

こういう現状をもっと一般の人たちに知って欲しいです。
海外のような理学療法サービスを受けれていないことに憤慨して欲しいです。

なぜレントゲンしか見てくれないのかと怒って欲しい。
原因の説明がないのになぜリハビリ(理学療法)を受けなきゃいけないのか怒ってほしい。
なぜ予防方法を誰も教えてくれないのかと怒って欲しいです。

僕は、10年間フィトネスのヘルケアサービスとしてヨガやピラティスそして、運動療法を中心にサービス提供させてもらってきました。
それを予防運動療法としてまとめていますし、同じ志の同業者には伝達しています。

でもまだまだ足りません。
来年からは「UPRIGHT」という屋号で、体の個性を調べ、個人にオーダーメイドの運動や姿勢を指導できる場所、お店を増やします。
まだまだ完璧ではありませんが、痛みや不調の原因を追求して改善させる新しいヘルケアサービスを日本に広めて行きます。

マッサージや按摩のような受動的でもなく、フィットナスやスポーツのような活発的でもない、自分を知り自ら調整していく主体的なヘルケアサービスです。

先日新しいロゴもできました。
少しづつここでも発表して行きますので、ぜひ応援して頂けたらと思います。


よろしければサポートをお願いします。私自身ではまだまだ微力です。当たり前の選択や情報を得ることができていない方々に、予防医学の視点で、知らなかったことで損した方を少しでも減らすよう、有益な情報を発信していきます。皆様の応援を励みに、より精進して行きます。応援ありがとうございます。