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【日記】科学は後追いで解説者であって、解説から物事が生まれているわけではない

僕は医療者としての意識があります。それはできるだけ科学的な考えに基づいて行動に移したいと思っているからです。

医学の世界ではEBMというエビデンスを重視する考えがあります。祈祷や霊媒師的な呪術的なものから、科学が客観性を持った医学へと医術を昇華させたという歴史が、医療関係者の認識にはあります。

なので霊媒的な神がかったような話には嫌悪感すら覚える傾向がある種あります。そして、ややもすると、科学や医学が絶対で、偉いんだというような傲りに繋がることもあります。その傾向は医師などヒエラルキーの頂点にいる人ほど強いでしょう。

僕は理学療法士なので、ちょうどいいバランスかもしれません。整体などのそれこそ民間療法も否定しませんし、実際に効果を出しているものもあります。また、運動療法は医学とフィットネス、健康法との境界が曖昧ですので、医学だけで切り離せない分野という部分もあります。

実際医学と言いながら、民間で行っていることをしている理学療法士がほとんどでしょう。ストレッチだって医学じゃなくて発祥はスポーツ分野でしょう。筋トレも医学から出てきていないですよね。ただ、それらの効果を科学で実証してきたから用いています。

ここでは科学から運動療法ができたのではなく、そもそもあったものを科学が解説してきたという構図が見えますね。

さて、今回は、医療者が陥りやすい、科学第一主義と、虚栄や傲慢の背景に科学信仰があるという点を語ってみたいと思います。

【科学は解説者】

科学は、先にも述べましたが概ね解説者の役割だと思います。現象が先にあって、それを解説するために科学があると言ってもいいでしょう。

DNAが見つかったのであって、DNAを作ったのではないですね。
ビックバンを特定したのであって、ビックバンを作ったわけではありません。
病気を解明したのであって、病気を作ったわけではありません。

つまり、元々現象があるということからスタートしています。だって、自分自身の誕生に科学が必要だったかといえばないですよね。他の動物が科学がないと生きていけていないかといえば、そうではないですよね。

科学は、人間が森羅万象を解説するために作り出したということになります。先に科学はないのです。でも科学者の中には、まるで自分が創造主になったかのような勘違いをする人がいます。自分は世界のことは全て知っているような、、、。

時には、科学から事象が作り出されることがあります。でもそれは多くは偶然の産物ですね。意図しない実験室の中で、反応が起こって生まれてしまった的なものです。いまだに生命を作り出せないのですから、そう簡単な話ではありません。

人工物といっても、地球上に存在しないものを作ることはできません。

【科学信仰】

僕もこれは気をつけていますが、「科学信仰」とは、、、科学が一番崇高なものであり、他の低俗なものを正す役割を担っているという優劣を作り出す信仰です。

科学は間違えない!科学が一番!科学こそ救いだ!

完全に信仰ですね。

ある意味人は何かにすがっていないと安心できないのでしょう。そういう意味で、神という対象にすがるのか、科学にすがるのかは本質的には変わらないのでしょう。

であれば、僕個人としては、どっちでも良いんじゃないかなと。日本人的には神仏融合、和洋折衷、いいとこ取りでいいのではないでしょうか。結局科学も、人の都合で作り上げたものです。

原因を探求したい!何故という問の答えが欲しい!

こういうとてもシンプルな欲に基づいてできたのが科学でしょう。それはそれで素晴らしい功績であり、人類の発展に寄与していますが、同時に自分で自分を苦しめ、地球環境を汚染し、核兵器によって破滅の道へも進んでいます。

自業自得の結果にはなるでしょうが、人をいくら崇高に奉っても所詮人です。所詮科学なんです。神と言っても所詮神でしょう。人の都合です。

所詮人が作り上げたものでしかないというものと対比して、人智を超えた存在があるというのが本来の神であり信仰でしょう。明確な存在としてそこにあるのであれば、それは都合です。

思いあがる傾向があるのが人ですが、いかに謙虚にいれるかが大切なんじゃないかなと思います。冷静に物事を見るには優劣をつけては歪みます。自分も科学も神も人も動物も地球も、全てが同等であり優劣はなく、ただそこに存在しているのです。僕らはそこからスタートしているのです。くだらない見栄や権威なんていうものは自然界では関係ありません。

広い視点で謙虚に物事を見れるといいですね。今日も太陽に手を合わせて、ありがたく食べ物を頂きたいと思います。


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