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【日記】自殺の原因・理由を見て思うこと

警視庁のHPには自殺者数と、自殺の理由などについての情報が掲載されています。

その統計データを見ていると今の社会の抱えている様々な問題が見えてきます。自殺はどうにもならない状態に陥った人間の、最終的な逃避行動とも言えます。何が人をそこまで追い込んでいるのか、、、。そういった人間社会の特徴が見えてきます。

ある意味で目を逸らしたい部分ですが、人間とは何か、社会とは何か、生死とは何か、苦しみとは何か、様々な人間への疑問に対しての一つの示唆があると思いますので、一人の人間として直視すべき現実と捉え、敢えて見ていきたいと思います。

今は感染症の蔓延している特殊な環境ということもありますので、平成30年の統計を見ていきたいと思います。

まずは平成30年の自殺者数は20,840人でピークだった平成15年の34,427人からは毎年減少してきています。

男女は男性が14,290人、女性が6,550人と男性は女性の約2倍です。

自殺の原因は多因子からなっており、断言はできないものですが、実は多いのが健康問題です。

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年代別には各年代において著名な差はないということを考えると、健康に何らかの問題を呈していると、かなり生きることが辛く追い詰めれるということが分かります。この健康問題には身体的なものだけでなくうつ病などの精神的な健康も含まれているところが重要です。

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もう少し詳しく年代別の原因・動機を見ていきますと。

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10代では学校問題が188人とトップです。悲しいですね。子どもが人生を謳歌するために、自分の能力を伸ばしてこれから生きていく上での知恵を身につけるための学校が自死の原因になっているとは、、、。親は、子どもを学校から守らなければいけないということになります。

また家庭問題116人、健康問題119人も問題です。家庭問題は外からは見えずらく介入しづらい、根本的な問題です。当然親が関与するわけですが、その親は社会の中での問題を子どもに吐き出してしまっている可能性は多く、それはまた社会の問題ということになるでしょう。

健康問題は、詳細がないので分かりませんが、恐らく精神的な問題ということが多いのだろうと推測します。

20代では健康問題が712人とトップです。やはり、精神的な健康問題が多いのだろうと思います。その次に勤務問題414人が続きます。社会に出て、適応できないことが大きな原因でしょう。新社会人をどう社会が守っていくか課題が見えます。

30代からはずっと健康問題がトップです。そして、その健康問題を引き起こしているであろう原因として、その次の原因であるものを見ていくと、、、。

30代〜60代は経済・生活問題です。経済的に追い込まれているということでしょう。無職者の方の自死率が多いのは、やはり経済的な困窮が問題ということなのだろうと思います。生活保護制度がある中でこのような現状には日本という社会の脆弱性を感じざるを得ません。

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また無職の方で自死された方の原因の多くが健康問題だったということも見逃すことはできません。心身の健康問題があるから仕事につけないということもあるのだと思います。

ただしこの統計は定年後は無職としてカウントされているので、注意が必要です。

年代別でもう少し細かく見ると、20代では勤めている人と無職の人だと、勤めている人の方が亡くなっています。やはり、入職してからの問題が多いということです。

30代〜50代は、勤務している人と無職の方の数はほぼ一緒です。つまり、仕事ができないことも、仕事はできるけど職場での問題もどちらも追い詰めているということです。

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70代〜80代は家庭問題に移行します。定年を迎えて、仕事よりも家庭での各種問題が追い詰めているということが推測されます。

自殺死亡率とは、人口10万人あたりの自殺者数のことですが、全国を見てみると、どの県でも概ね平均して起こっているということです。東京だけの問題ではないということですね。

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健康問題についてはさらに厚労省の「自殺の状況をめぐる分析」からより問題を明確化したいと思います。

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こちらを見ると、健康問題は、トップがうつ病であることが分かります。身体の病気は内訳は分かりませんが、腰痛や自律神経失調症などがもしかしたら大きいかもしれません。

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年代的にはうつ病は50代をピークとして働き盛りの年代に多いことが分かります。

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身体の病気に関しては年齢と比例して上がっています。体に問題が起こると心にも影響が起こりますし、それは生活、仕事、家庭など全てに波及します。それぞれは関連し合い、マイナスが蓄積されれば追い詰められるということだと思います。

いかに軽症の段階で回復してもらい、自殺という最終手段まで行かないようなリスクヘッジが必要なのだろうと思います。高齢者になって突然体がおかしくなることは本来はないはずです。その前の段階から何かしらの兆候などは出ているはずです。

若いから大丈夫ではなく、将来を見据えた心身のコンディショニングが重要です。

でもそれを相談する場所。改善方法を教えてくれる場所が現在はまだ足りないということなのではないでしょうか。

予防運動としても、やはり心身の健康問題に対して、何か有益なものを世の中に還元できればと思います。

全ての問題を解決することはできませんが、一つでもきっかけだけでもいい、限られた地域でもいい、自分の人生を謳歌して、楽しみを幸せを感じられる方が多くなるように、これからも自分のできることをしっかりと考えて行かなとと思いました。

こういう情報は、公表されています。見ることも見ないことも個人の選択です。健康産業に関与している僕にとっては、しっかりと向き合っていくべき現実だと思いました。皆さんはどんな感想を持たれたでしょうか。

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