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【啓蒙】側弯症の疑いがあると言われたらまず読む本

2014年から側弯症に特化した運動療法を学び提供してきて7年。
様々な方を拝見させて頂き、色々な課題や問題点に気づかされてきました。

側弯症の方々の置かれている状態がこの7年でも好転していない現状はとても残念です。

早期発見という名目で学校検診には取り入れられていますが、検診で見つかり2次検診でせっかくレントゲンを取りに整形外科に行っても、何もすることがないのでと「コブ角」という脊柱の側屈角度が25度になるまで経過観察という名で放って置かれる。
本当は早く手を打てば悪化を防げるかもしれないのにその可能性は無視、、、。
そもそも研究していいないのにエビデンスはないから無意味だと。
どこが研究費を当てて研究してますか?
エビデンスは研究しなければ出ません。
効果を検証する研究がないことをエビデンスがないという矛盾。

そして25度を越えれば、「あまり効果はないけど、、、」と言われながら年代物の装具療法を。
ヨーロッパでは自分で装着でき、軽量で改善率80%以上と報告されている装具(ゲンシンゲン装具やシェヌー装具)をつけるのに、日本での主流はなぜか後にベルトがついていて自分では装着ができないもので、かつ重く、ただの筒型、、、。
思春期の子どもたちには苦痛でしかない装具がいまだに使われている、、、。
もちろん装着率は低く、結果は出ない、、、。
こんな装具を作っている国、恥ずかしくないのか、、、。

運動も意味はないと言われ、生活指導もない。
実際は、筋力は必要だし、修正のための側弯症に特化した運動療法は存在し、世界的には提供され効果を挙げあているにも関わらず、外科医にとっては興味がないことで、ほぼ無視。
だからこそ、民間で側弯症専門の鍼灸や、側弯症専門のカイロなど、的確な医学的な根拠に乏しいものが氾濫し、医学がしっかりとした情報提供をしないがために余計に世の中では何が正しいのか分からなくなっている。
保存療法ではSOSORTという学会が世界には存在し、SOSORTのガイドラインに則った運動療法も7つ認められているものがあります。
でも日本には僕も監修で紹介した「シュロス法」だけしか入っていない。
まだまだ鎖国状態。

手術は固定術であり、脊柱の可動性を犠牲にするものなのに、医師からは「手術で治りますから何してもいいですよ。」と言われ、真に受けた人は手術後、ヨガや水泳にいき無理な動きをもう正常な脊柱だと思い込み行ない、「滑り症」や「圧迫骨折」を二次的に起こす人も、、、。
なぜ正確な説明をしないのか?
固定術は治っているのではなく、脊柱の可動性を犠牲にすることで矯正し悪化を防いでいるに過ぎないとなぜ言わないのか?
胸郭不全症候群のことをなぜ説明しないのか?
Progression Factorについて説明しないのか?

あまりにも、側弯症の方々への情報提供が少な過ぎます。

僕は、様々な研修や文献、参考書から学び側弯トレーニングブックというものをまとめました。
これは側弯症を疑われたらまず読んで欲しい本です。
ほぼ必要な情報が網羅されています。

AmazonでもKindle版が購入できます。

Kindle版ではなく紙のブックはこちらから。

ぜひお手に取って冷静に何を選択すべきかを考えて欲しい。
そして、できたら患者さんや親御さんの手で、このおかしな現状を変えて欲しい。
医療は中から蹴るのは本当に難しいのです。
ヒエラルキーがとてつもなく強い業界なのです。
想像以上の損得勘定が存在する世界なのです。

装具だってCAD/CAMの時代に手作りです、、、。
現代の技術を使えばもっと早期発見に、早期の介入、そして装具ももっといいものができます。
IT関係のみなさん、側弯症の方々の力になって下さい。
教育者の方々、側弯症の方々の心のケアにももっと注目して下さい。

背骨の歪みを思春期の時に告知される苦しさ。
不安定な成長過程の児童にとっては大ごとなのです。
そこから不登校や引きこもりになる方もいます。
側弯症がトリガーになっていることも多いのです。
なぜなら、診断はすれども適切なフォローがないからです。

これはもっと社会に問題提起されるべきです。
もっと多くの方が課題解決に取り組むべきです。
医療だけの問題ではないですし、医療だけでは牛歩です。
中には志のある医師もいます。
僕らだって、多くの理学療法士と一緒に活動しています。

でも牛歩です。
まだまだ力が足りません。
そやっている間にも、毎年学校検診で側弯症の方が診断されます。
そして放って置かれて、悩み、途方に暮れます。
まずはこの本を読んで欲しいです。
読んだ方はぜひ周りの方にも進めて下さい。
側弯症の正しい情報が広まりますように。

よろしければサポートをお願いします。私自身ではまだまだ微力です。当たり前の選択や情報を得ることができていない方々に、予防医学の視点で、知らなかったことで損した方を少しでも減らすよう、有益な情報を発信していきます。皆様の応援を励みに、より精進して行きます。応援ありがとうございます。