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予防運動関連まとめ

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予防医学を運動の側面から実現するのが予防運動療法です。予防運動の考え方や啓蒙のための記事を集めました。
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2023年1月の記事一覧

【変えたい常識シリーズ】「頑張って立つ」それ必要?

姿勢について語る方は多いです。 僕のような理学療法士や医師もそうですが、〇〇インストラクターという方や、整体師などの民間の健康に関するアドバイザー、武術系の方から学校の先生まで、色々な方がそれぞれの視点で姿勢について語られます。 そんな中で、以下のようなことを聞くことがあります。 胸を張るために肩を後ろに引いて立ちましょう。 お尻も内股もギュッと締めて立ちましょう。 体重は前にかけてふくらはぎを使って立ちましょう。 顎は引いて首の後ろを伸ばして。 これら全て頑張っ

【臨床日記】エクササイズを指導してるセラピストに聞きたい、あなたは毎日そのエクササイズをしているのですか?

クリニックで運動、エクササイズを指導されたと言って来店される方は多いです。 僕ももちろん、指導することもあります。 でもですね、対症療法としてのエクササイズは基本指導しません。 偏りの補正だとか、コンディショニングが必要という場合に限ります。 対症療法ではないということは、原因療法的には、原因が明確でその改善が必要であって、そのためにエクササイズが必要なら行います。 何を言っているかというと、どこかの筋肉が弱いから鍛えましょうという短絡的なエクササイズの指導はしないという

【臨床日記】変形性股関節症のアプローチにピラティスは意味があるのか?

先日いらした方はクリニックで変形性股関節症にとピラティスを指導された方でした。 デッドバクスやサイドライイングなどですね。 僕の見立てでの一番の問題はsway backでした。 兎にも角にも凄い不良姿勢でした。 歩行もまともに歩けていませんでした。 そこについて、そのクリニックのPTさんは何か言わなかったのかと聞いても、特にと、、、。 「姿勢が問題なんて!」と驚かれていました。 歩きも修正すると、「こうやって歩くんですか!」とこれまた驚かれ、、、。 こっちの方が驚く不良姿

【臨床日記】運動療法において原因を追求することの重要性

先日いらしたクライアントさんは、変形性膝関節症で膝の伸展制限が−30度。 テニスをされていて、クリニックに通ってリハビリを受けていたと。 まずNGなのは伸びない膝を上から押すこと。 これは初期の場合は効果的ですが、逃避反射が発生した状態だと逆効果になります。 僕も大学病院勤務時代には、何も考えずに重錘を乗せていましたが、、、。 今回の方も膝を触れると、過剰な筋緊張がハムストリングに生じていて、これはもう逃避反射の亢進状態ということがすぐに分かりました。 ですので対応は、自