SHEENA & THE ROKKETS 『#1』
1979年にエルボンレコードからリリースされたシーナ&ロケッツのファースト・アルバム『#1』。実は発売直前に制作チームが失踪し、発売中止一歩手前のところで初回のプレス3000枚だけ流通した、という経緯がある。その辺は今回の販売サイトに書かれてある。それも、お亡くなりになる前の鮎川さんの文章で。
つまり、鮎川さんはこの再発にずっと取り組んでいた!
80年代にVIVID SOUNDからCDが発売されている。実はこれは権利関係をクリアした上での販売ではなかった。JASRACのマークすらない。怪しい雰囲気がプンプンする。つまり殆ど海賊版のようなものだった。
僕はそれをある人から知らされていたし、長い間「#1はなんでキチンとした形で再発されないのだろう?マスターテープはどこにあるのだろう」と疑問に思っていた。VIVID版では、バンド側に全くお金が入って来なかったという。それにオリジナルのエルボン版とは、そもそも曲順が違うし、『涙のハイウェイ』はシングル・ヴァージョン。それが今回待望のバンド公認の再発!正しく『夢見るラグドール』から始まるし、『涙のハイウェイ」もアルバム・テイクである。リマスターされた音も素晴らしい。鮎川さんもご家族も喜んでらっしゃると思う。
このフライヤーは、当時レコード屋さんに置いてあったものを再現している。僕も筑紫野市二日市のレコード屋さんで見た記憶がある。こういうのは嬉しい。
SHEENA & THE ROKKETS 『#1』
track list
1. 夢見るラグドール
2. レモンティー
3. 涙のハイウェイ
4. 鯉のダイヤモンドリング
5. ボニーとクライドのバラード
6. アイラブユー
7. シュガリー
8. トレイン・トレイン
9. ブルースの気分
10. ブーンブーン
11. ビールスカプセル
12. 400円のロック
13. カモン
bonus
14. 涙のハイウェイ(single ver.)
15. 恋はノー・ノー・ノー
熱き初期衝動に満ちた、実に正しい「ロックンロール・バンドのファースト・アルバム」という感じがする。
THE MODSの公式インスタグラムで、北里さんも#1について投稿されている。1979年当時の、森山さんと北里さん、TWO PUNKSのエピソードも綴られていて楽しい。
僕がXに、今回の再発に関するニュースを投稿したら、北里さんが紹介して頂きました。大変光栄なことで、凄く嬉しかったです。
そんなわけで、ひときわスペシャルな『#1』リイッシューとなりました。聴けば、高校の頃を思い出します。二日市のレコード屋さん、友達の家でこのアルバムを聴いて、博多のバンドについて語り合ったあの部屋の風景…。
my note #80
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