面バイあなたの名前は?「おかめ?」「おたふく?」(ベーゴマ考75)
大正期、
バイの初期に関西で作られた物の中に
「面バイ」という一群がある。
人の顔を模したベーゴマで
顔の鼻が凸部になるものと
平面に顔をモチーフに凹んでいるものがある。
子どもたちが
加工したため、
削ってあるものが多く、
完品はなかなか出まわらない。
その中の「おかめ」とよばれる
ふくよかな女性の顔の面バイがある
完品がでたので落としてみた
あれ?
かってみておもった。
この子は
「おかめ」さんなのか
「おたふく」さんなのか
「おかめ」と「おたふく」違い
「おかめ」と「おたふく」の違いってなんや?
イラストで調べると
「おかめ(おたふく)」って書いてあるもんもある。同一人物なのか?
だから、調べてみた。
「おかめ」のモデルは、「夫の名誉を命と引き換えに守った女性」。
「おたふく」のモデルは、「お金持ちの玉の輿に乗った女性」。
つまり、別人だ。
「おかめ」と「おたふく」は同一人物?
どちらも、夫婦円満、子孫繁栄、商売繁盛などの「幸福の象徴」として扱われることが多いが、それぞれモデルになった女性がいる。しかも二人は対照的な波乱万丈の人生を歩んだ結果、「幸せの象徴」になったと言われている。
「おかめ」と「おたふく」が2人とも偶然ふくよかな顔の女性で、「幸せの象徴」だったことから、次第に2人は混同されるようになっていった。
幸せの象徴として、だんだん同一視されていった感じだな。
「おかめ」
〇先に登場したのは「おかめ」
「おかめ」のモデルがいたのは鎌倉時代だと言われている。鎌倉時代初期、京都にいた「長井飛騨守高次(ながいひだのかみたかつぐ)」という名大工に、今でも京都最古の木造建築として残っている国宝「千本釈迦堂」の建設依頼が入った。一世一代の大仕事に気合の入る高次だったが、大事な本堂の4本の支柱のうち1本を短く切ってしまうというとんでもないミスを犯してしまう。やつれていく高次を見かねた妻は、他の3本も短く切り落としてはどうかと提案する。この、高次に助言して窮地を救った妻こそが「阿亀(おかめ)」だった。妻の助言のお陰で、高次は立派な本堂を完成させた。
しかし、女性が男性の仕事に口を出すことは言語道断だった鎌倉時代、しかも一世一代の大仕事に妻が助言をしたことが他人に知られたら夫の恥になると考えた「阿亀」は、すべてを秘密にしようと自ら命を絶ってしまった。つまり、「阿亀」は夫の名誉を命を懸けて守った「究極の内情の功」だった。高次は、「阿亀」に似せたお面を作って「千本釈迦堂」の本堂に飾り、冥福を祈ったと言われている。そして、「阿亀」は「究極の内助の功」として世間に知れ渡り、「高次」と「阿亀」は理想の夫婦像として「夫婦円満の守り神」として広まり、やがて「幸福の象徴」となっていった。現在、「千本釈迦堂」の境内には「阿亀」を祀った「おかめ塚」が建てられている。
「おたふく」
〇「おたふく」のモデルになった女性とは?
「おたふく」のモデルは、江戸時代に京都にいたとされる「お福」という女性。とても貧しい家庭に生まれたが、「お福」にある幸せな出来事が起きたことがきっかけで「幸福の象徴」になった。
ある日京都の町を歩いていた「お福」は、偶然すれ違った叶福助(かのうふくすけ)に一目惚れされ結婚する。福助人形で有名な叶福助は、江戸時代に呉服屋を営んでいた大金持ちで、「お福」は貧しい暮らしから一転、生涯幸せに暮らした。つまり、「お福」は「究極の玉の輿」に乗った女性だった。そんな「お福」のシンデレラストーリーは世間でも評判になり、「お福にたくさんの福が訪れた」ことから「お多福(おたふく)」と呼ばれるようになった。そのため現在でも「おたふく人形」と「福助人形」は縁起物としてペアで飾られることが多い。
今回の面バイはどっちか
では、今回手に入れた
面バイはどちらなのか
福助とお多福がせっとであるように
おかめとひょっとこは対になることが多い
面バイにはこの対である「ひょっとこ」がある。
面バイの「ひょっとこ」は最近数万でオークションに完全体がでていたが
高すぎて
手が出なかった。
こちらは愛媛の岡本さんの「ひょっとこ」
泥メンコにも「おかめ」が確認できた。
泥メンコは、畑や田んぼに五穀豊穣をねがって撒かれた説もあるので
大黒、恵比寿、火男(ひょっとこ)、おかめ
と縁起が良いものが散見される。
そのため、
今回手にいれたのは
「おかめ」とほぼ確定しても良いであろう。
あれ、もう一種あるw
面バイの種類は
・鉄兜(持ってる)
・崩れ顔【仮名】
・狗
・力士(持ってる)
・ひょっとこ※先出
・おかめ(持ってる)
そして
京都書院の「おもちゃ博物館(全24巻)」
12巻羽子板・凧・独楽を確認
…いまきづいた
右上の子は誰や。「翁」かな??
それとも書いてある「鬼」なのか
実物見たことあるかな。
調査継続します!
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