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手と仕事

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100人を撮ることになってからからのことやぼくの思想そのものを文章化した。
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#意味

一流の仕事を見ることが一番早く仕事をとりにいく方法。|手と仕事 #17

『手と仕事』を撮り始めてようやく一年が経つ、実は色々な思惑のもと撮り始めたこの企画は実は一番の目的というものがあった。 職人さんの手と仕事を撮る意味も、100人という意味も、掘り返してみればさまざまな意味が後からつけられては補正されているけれど、始めた動機はぼく自身のリハビリ。 2022年の春、拠点を移すと同時にぼくは車で交通事故に遭ってしまった。 軽めの追突だからとそう重く受け取ることもなかったのだが、事故後から日を追うごとに不調が訪れた。 よくあるむち打ち、そして最大の

悲しみで花が咲くものか、つらい努力は実らない|手と仕事 #15

努力って結局実るのか? 実る努力もあれば、どうにもならない努力もある。 つらくて苦しくて、自分の痛みに蓋をするように歯を食いしばるような努力のあとは、傷だらけの自分がそこにいたのだと思い知るのだ。 この地獄を乗り越えれば今はつらいけどこれを超えさえすればって、頑張って頑張ってどんなことも我慢して超えた先には案外普通の景色が広がっているんだ。 想像していたよりも普通で、どうやってもこの努力の対価としてはあまりに不釣り合い。 努力ってのは方向を間違えるとなにもならなくて、