起業して8年が経ちました
2013年冬。
私は病室のベッドに居ました。
突然、足が動かなくなり、排尿もままならなくなった私は車椅子で病院に運ばれました。
原因不明。
数ヶ月間の入院。
病院で新年を迎えたのは初めてでした。
病名が明かされないまま進んでいく検査と治療に、強い不安を覚えました。
病室ではやれることもほとんど無く、私は絵を書きながら自分の人生についてずっと考えてました。
もしこのまま、病室から出られなかったらどうしよう。
そう思った時、やり残したことがたくさんあることに気が付きました。
「多発性硬化症」
私の耳に聞き慣れない病名が届いたのは、入院して、しばらく経ってからでした。
主治医の先生のおかげで症状は回復し、無事に退院できましたが、特定疾患の難病である「多発性硬化症」は現在の医療では完治が出来ません。
闘病生活は退院後もしばらく続いたわけですけれども、退院後数ヶ月後に私は税務署に開業届を出して、起業への道の小さな一歩目を歩き始めました。
忘れもしない2014年6月1日。
個人事業主としてスタートを切ります。
そして今日で丸8年が経つわけです。本当にあっという間です。9年目に入ります。
2017年9月7日に法人成りしてからは現在5期目。
今では従業員が4名となって、毎日様々な事業にて挑戦しています。
ここまで来るのには決して平坦な道のりではありませんでしたけど、今日は過去の苦労話がしたいわけではありません。
私一人の力でここまで来られたわけではなく、たくさんの人の力を借りてきました。
私がなぜ事業を行なっているのか、それは簡単に一言では書けません。
自分のやりたいことを形にするため?
お金を稼ぐため?
確かにそれもあります。
でも、それより、私は変えたい世の中があって、救いたい人がいて、思い描く未来があって、それらの理念を全て実現したいのです。
「世のため人のため」なんて私が言うと途端に嘘くさくなってしまう気がしますけど、今日もまた私が何かに向かって進むことができるのは、世があって人が居るからです。
今の私が8年前よりも成長したかどうかは分かりませんけれど、少しずつ自分のやってきたことが大きくなっている実感はあります。
でも、これは私だけの力ではありません。
天狗にならないように、周りの人への感謝とリスペクトを忘れないように。特にいつも支えてくれる家族と従業員と仲間に、ありがとうございます。
今後とも何卒宜しくお願いいたします。
皆様、いつもありがとうございます。
2022年6月1日
渡邉 直太
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