誰も見ていないところで、どれだけの努力を重ねられますか?

大学で一人暮らしを始めた時、親の有り難みを知りました。

毎日の食事、洗濯、洗い物がいかに大変か。
生活を支える資金源を毎日稼がなければならないこと。

父親の役割、母親の役割を身を持って知れた。
そして小さい頃から言われたていた自分の部屋の整理整頓についても頭では理解はできていたが、行動には移せなかった。

理由は明確だった。
誰も部屋を見に来る人なんていなかったし、指摘してくれる人もいない。
その状況を見て管理するのは自分と自分の心の目だけだった。

家族と一緒に住んでいた頃は、親や兄弟が管理者となって指摘してくれていたし、言われなくても見られているといる環境を与えてくれていた。

この状況と言うのはなくなって初めて知る素晴らしい環境だったのだと。

ただそれに甘えてばかりでは人は成長しない。
自立するためにはこのような環境にも入っていかなければならない。

ここでも、親父の言葉がよみがえる。
「自由を勘違いするなよ!自由はいいかもしれないが、自由には責任もついてくる。」

高校卒業後、親元を離れて一人になれる開放感でワクワクしかなかった。ガミガミ言う親はいない。監視されることもない。自分は自由になれるのだと。

そんな浮ついた自分を見透かしたかのような親父の言葉だった。

☆☆☆

親になり、社会人になり、管理職になり、親父の言葉の意味が痛い程わかってくる。

世間一般で言う、成功者たちはこの意味をいち早く理解し、行動に移し、自分の信念に従い進んでいる。

ただ誰かが見ているからやるのではなく、自分の心の目が見ているから、その心の自分を裏切らないために、自分の信念を曲げないために努力し続けている。

周囲の目を気にしていては、本当の自由は手に入らないのかもしれない。


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