ご支援をいただこうと考えた理由

本日はどうしてこの訴訟でご支援をいただこうと考えたのか、クラウドファンディングを利用しようと思ったのかについてお話しします。

1.消費者庁のデジプラ検討会

皆さんは消費者庁が主催する「デジタル・プラットフォーム企業が介在する消費者取引における環境整備等に関する検討会(通称:デジプラ)」はご存じでしょうか。消費者庁が2019年12月5日から開催している検討会で、その趣旨は以下のように説明されています。

昨今、グローバルで変化が激しいデジタル市場においては、従前の消費者取引で は想定していなかった取引を仲介する事業者の存在感が増大している。特に、デジ タル・プラットフォーム企業が取引の場を提供することで、消費者の利便性の向上、 ニーズの掘り起こし等により、CtoC 取引も含めた消費者取引の市場が拡大してい る。他方、取引に不慣れな個人が売主になった場合のトラブルが増加するものの、 未解決のまま放置されたり、BtoC や CtoC を問わずデジタル・プラットフォーム企 業が介在する消費者取引での新たなトラブルが出現している。 このような状況に鑑み、デジタル市場における消費者利益の確保の観点から、場 の提供者としてのデジタル・プラットフォーム企業の役割を踏まえて、消費者被害 の実態を把握し、デジタル・プラットフォーム企業が介在する消費者取引における 環境整備等について、産業界の自主的な取組や共同規制等も含め、政策面・制度面 の観点から検討するため、消費者庁において、「デジタル・プラットフォーム企業 が介在する消費者取引における環境整備等に関する検討会」(以下「検討会」とい う。)を開催し、令和2年夏頃を目途に結論を得る。

2.第2回デジプラ検討会での事例紹介

この第2回検討会が2020年1月27日に開催されたのですが、「デジタル・プラットフォームに関連した消費者トラブルの状況」がテーマに含まれていました。この会において、日本弁護士連合会消費者問題対策委員会副委員長(電子商取引・通信ネットワーク部会長)の板倉陽一郎弁護士から「ケーススタディ:デジタル・プラットフォームで販売された製品起因事故とその後の対応」として私の事例が紹介されたのです。

私は、一人でも多くの方にこの事例を知っていただきたかったので検討会で事例を取り上げていただいたのですが、この事例が想像以上の反響となりました。結果として、先にもご紹介したメディアによる報道にもつながってきました。そんな中で、色々な方とお話しするなかで、この事例を事例として紹介するだけで良いのかという疑問が生じました。もし、この事例を裁判で争えるのであれば、司法の判断を仰げれば、その結果はもっと大きな影響を与えることが出来るのではないかということです。そして、弁護士の先生へのご相談を経て、裁判で争うことが出来そうだと分かり、決心がつきました。どのような結果であっても、私の後に起こった事例に対処してもらえるきっかけになれば、制度の検討根拠になれば、あるいは立法根拠になれば考えました。

3.突然のダイレクトメッセージ

実はメディアで本件を取り上げていただくにあたって、名前を出して良いかどうかの確認をされました。私は、普段、研究者として個人情報やプライバシーの研究をしているので、実名報道の意義や必要性を強く感じていました。そういった背景もあって、実名で報道してもらうことを決めました。しかし、正直に言うと少し怖いと思っている側面もありました。SNSも実名でやっていましたので、全く知らない人から誹謗中傷を受けたり、言い争いになるようなことになることは避けたいなと、正直思っていました。その少し前に、「ネット通販の闇」を取り扱うNHKの特集番組が放送あり、その中にネット通販で購入したバッテリー(掃除機の互換バッテリー)が原因で火災に遭った方が取材を受けていました。私と同じような被害者がいることを知り、これはしっかりと報道をしてもらう必要があると感じ、実名で報道してもらうことを決心しました。そして、先に紹介したような報道がされました。

記事が公開された直後、見知らぬ人から、「Amazonと訴訟する方ですか?」というようなダイレクトメッセージが突然届きました。正直、返事をして良いものかどうか迷いました。しかし、実名で報道してもらったのは自分ですので「はい、そうです。」と返事をしました。すると、この方もAmazon経由でバッテリー(掃除機の互換バッテリー)を購入し火災にあったことを教えてくれました。NHKの取材を受けていた方か確認すると違うそうです。しかも、NHKで取材を受けていた方よりも被害は大きいようでした。さらに、別な方からも、同様の被害にあったことを知らせるダイレクトメッセージを受け取りました。少なくともAmazonで購入したバッテリーが原因となって数件の火災事故が起こっていることを知りました。しかもいずれのケースでも、被害は十分に補償されず、泣き寝入りに近い状態であることが分かりました。このことが訴訟を行う意義があるという確信につながりました。

4.もっと知ってもらえる方法はないか?

その上で、もっとこの訴訟を知ってもらえる方法はないだろうかと考えました。また、知ってもらった上で、社会的な出来るだけ大きな議論につなげられないかと考えました。そこでクラウドファンディングという方法に考えが至りました。クラウドファンディングを通じて、事例を知ってもらうと共に、支援を通じて支援者に活動の当事者となってもらい、より大きな活動にすることが出来るのではないかと思ったのです。残念ながら、それを標榜するクラウドファンディングのプラットフォームの利用は断念せざるを得ない状況になってしまいました。しかし、このようにnoteで活動できること、その活動を決して少なくない方にご支援いただけていることは大変有り難いことです。是非、引き続きご支援を賜れれば幸いです。

5.最後に:繰り返しになりますがご支援のお願い

訴訟の目的はプラットフォーマーが提供するECサイトおいて、消費者被害が起こった場合の責任があることを裁判所に認めてもらうことです。また、この裁判を通じて、プラットフォーマーによる消費者救済の必要があることを社会に知ってもらうことを目的としています。

本件は日本国内では新しいかたちの訴訟となるため、今後の訴訟の行く末を見通せない部分も多くあります。一方で、本件訴訟によって裁判所に判断いただいた内容は、今後の多くの消費者訴訟に役立つことは間違えないと考えています。そこで、本件訴訟にかかる費用について、皆様にご支援をいただけないかと考えております。是非、ご支援の程よろしくお願いいたします。

Amazon訴訟に関するご支援のお願い
https://forms.gle/pJJYPE7zGoxawVoj9
(上記URLより必要事項をお知らせいただき、折り返し、ご支援いただく方法に関するご連絡を差し上げます。)

ご支援いただきました内容に応じまして、
以下の情報(特典)をお送りします。
①訴訟の進捗状況をメールでお知らせします。
②本件訴訟の概要説明資料をお送りします。
③本件訴訟の訴状を共有します。
(個人情報等一部黒塗り)
④事件(火災)に関する資料を共有させていただきます。
(個人情報等一部黒塗り)
⑤最終報告書のドラフト版を共有しご意見を伺います。(ご希望に応じて)
⑥最終報告書にお名前を掲載させていただきます。(ご希望に応じて)
⑦最終報告書を優先的に共有させていただきます。
⑧最終報告会(オンライン)に優先的にご参加いただけます。

どうぞよろしくお願いいたします。

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