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エッセ

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体験主義で実感したことを書いています。仕事や趣味、エッセ、SNSに関することも。 これで私の半分はお分かりになるかと思います。
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〜アラビアのロマンス〜

思いがけない地で恋をして そして、もう終わった。 一生で一番短い恋を 記しておきたいと思った。 もう会うことはないから。 アラブの国へ行った。 目的はあるアーティストのドキュメント撮影。 “20年前ここぜーんぶ砂漠。砂だけでした” ガイドが力説する近代都市の端に 巨大な黄金の額縁が立つ。 額縁上部の中に入って外を眺めると 都市の新旧境目に立っているのがわかる。 世界から新進アーティストが集まる祭典。 王室関係者の来場に備える様子や 多国籍状態のロビーを通ることにも慣

幕末の海で 男神がささやく

それは確かに耳から入る言葉ではなかった。 脳ずいから頭全部に染み出るような。 数日前に開国の舞台浦賀を巡ったときの ことを書こうと思う。 なぜか気になる場所がある。 理由のわからぬ感情が湧き出る。 私にとって浦賀とはそんな存在だ。 初めて訪れのは20年前、 黒船来航の書物を読んだのきっかけ。 奉行所与力、香山栄左衛門。 黒船に乗船しペリーと交渉に当たった人物だ。 世間的には年長の中島三郎助が有名だけど、 米国の記録には 上司から香山に代わったことで 双方に友情が芽生えたと

点をつないで信じて夢を持つ

休日の午前中は掃除と大物洗濯をしながら、 心はいろんなことを巡る。 2年前の12月、noteというものを知り、 SNS未体験で、ひと月悩み、 昨年1月から緊張して始めたこと。 過去を振り返ることは後ろ向き、 と思われがちだけど、 私は過去も未来も、 両方思うクセがある。 幸せの女神は前髪しかない、 という表現がある。 幸せになるには前を向くしかない、 という意味だろうけど 時によっては、私に この言葉は、あまり響かない。 それより、リンゴマークの スティーブ・ジョブ

帰宅電車の男性と窓の星

夜7時を過ぎて電車に乗ると、 車内は一家の主人であろう男性達が 8割を占めていた。 この世は男性の方が多いと思わされるほどだ。 着込んだ男性4人が対面式ボックス席に 窮屈そうに座っている。 そのうち1人が降りたので、 女1人で混じって座った。 前の男性が考え事でもしているらしく、 目を閉じ眉間にしわを寄せ、何かを数えるように指を折っては、また,数え直して指を折る。 その左手薬指に結婚指輪がはめられている。 50代半ばに見える、ごく普通のおじ様。 周りを見ると、半数ほどの

通勤の朝に見た龍と人様

冬目前の朝の空に 細長い雲が、いくつもたなびく。 それは一斉に一つの方向にむかっている。 富士だ。 真っ白に全身を染めた山の神がおられるのか 数体の若い龍がしなやかな体で冬空に弧を描く 一瞬、視界をさえぎる建物が消え、 富士と龍雲がつくる 天空の群像劇の全貌が見えた。 私の座るボックス席の男性たちは、 偶然にも、全員が窓の外を見やっていた。 吊り革を持って立つ紳士も スマホや本に目をやっている人間は この間、ひとりもいない。 言語化できない神聖な空。 殿方は龍に気づい

音のある風景〜鎌倉駅ホームにて

仕事を終え電車を降りると月がとてもキレイで、そのまま帰るなんてもったいなくて、noteの録音スイッチをポチしたくなりました。鎌倉駅の雑踏、人の気配に囲まれながら、ブツブツやっております。最近どんどんマイワールドになって…すいません。

2012年 ニューヨークの出来事

「ニューヨークで最後の公衆電話が取り除かれました・・・」 ふと耳にしたニュースの声に、私の中で 記憶の連鎖が始まった。それは2012年。 あの惨劇から11年が経過したニューヨークで起きた不思議な体験だ。 大好きな映画のロケ地を見たくて、旅費を貯め、英会話を習い、遂に夢を叶えた私は、先ず電車の駅グランドセントラルターミナルに行った。 主役が使った公衆電話や、地球儀みたいな時計を見つけて写真を撮ったり、逢引きするカフェでは撮影時のカメラ位置を想像して楽しんだ。 そして何枚もの

ホームで前を小走りするおばさんがいる。みっともないな〜と思いつつ、小走りして抜かしてやる。 どうなんだ?この負けず嫌い。

彼岸に寄せて

昨日、JRの駅でもらった遅延証明書を見て、 ふと気づいた。 2022年9月22日。 父の命日だ…。 もうかなりの年月が経つ。 家族の誰も、この日を意識していない。 私は妹にラインをした。 “今日は父さんの命日だよ、おはぎでも買って食べてあげよう” 私達の父は、母と別れ、5年後に亡くなった。 妹には新しい父ができ、その人は学校の校長先生で小さかった妹はその人を父さんと呼んだ。 高校三年だった私は最後まで先生と呼んだ。 母は毎朝、亡くなった先生にお線香とお経をあげて85歳の

大河の歌を大雨のお盆に♫

この大雨というのに 出かけた私は、 電車が止まらぬうちに帰れるように 早めに家を出て、用事を済ませ、 午後3時半には帰りの電車に乗りました。 ふと見ると、横須賀線下り列車は、 めずらしく空いています。 駅に着くまで1時間、 ゆっくりnoteを拝見する。 落ち着いて、いいものだ、と 頬杖ついて窓の外を見る。 車窓を眺め、ああ、旅気分です。 とんでもない雨の束が、 引き込み線に控えた貨物車輌の 屋根にバシバシ跳ね返る。 目の前の窓ガラスにも 太い斜線の雨が次々襲って来る。

天使も悪魔もいる空を見た

ずっとずっと上にいる何かに、 思いっきり問いかけたことってないですか。 神様か、亡くなった家族か、宇宙なのか、 わからないけど上にいる存在にむかって。 わたしはあるんです。世紀末でした。 ここは、その返事が返ってきた高原なんです。 あの日はこんな雨上がりではなくて、 雷、豪雨、嵐のフルセットでした。 洗車マシーンで天に洗われてるって感じで 登りつめた道はついに行き止まりで、 車の中で、流れる雨に向かって 私は言ったんです 「私の答えはきっと間違っている。 変えようとし

ことしの夏のなき声は・・・

近所に水たまりができたらしく ……カエル なくんです、今ごろ? 最初は、へんなトリかと思ったんですが、 見ると水たまりからです 近所の水道屋さんの話ですと メスを 呼んでるらしく 水たまりに タマゴ産ませるつもりなんだ、と。 それで、なくんだ、と。 どっから来たんだ? ここには田んぼとか無いですから。 新しい水たまりができると カエルには わかっちゃうんですね それはすごい! で、呼んでるらしい こんなとこで1匹で、出会いを求めて はたして・・・メス、くるんだ

さあ!宇宙の出番です!!

NASAがUFO研究チームを 正式に今秋、始動させます! それを知って、かつてJAXAを訪問した写真を眺めニヤニヤしております。 むずかしいことは当然、わかりませんが 笑 ここからは、 なんだこれ??という写真が続きますが、 深く考えずに流し見て頂き、 最後に動画がありますので、ご興味あれば、 動画で解明されます。 JAXAと言えば、 小型宇宙探索機『はやぶさ』チームの活動拠点。 数々の映画やドラマにもなりました。 渡辺謙さん、三浦友和さん、藤原竜也さん、西田敏行さん

源氏山から鎌倉 散歩〜Kamakura 4

鎌倉地元人の気ままな散歩道のご紹介。続きです。前半は↑です。 源氏山の上には葛原丘神社があります。 最近は縁結びのご利益で人気がありますが、私には龍神様にご挨拶する場所です。 龍好きな私は、ここの神社と江ノ島の龍神様にもご挨拶に行くことがあります。 私の印象ですが、江ノ島の龍神様は荒々しく、こちらは静かです。 池には立派な亀。こちらも縁起よいです。 ここは後醍醐(ごだいご)天皇の忠臣で非業の死を遂げた日野俊基(ひのとしもと)卿をお祀りする神社。近くに日野氏の最後の場所