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はじまりのまえ~ひとりでやってみよう

コロナ禍でのオンライン配信公演

しばし考えましょう、となって間もなく、新型コロナウイルス感染症が流行。
不要不急の外出や密を避けるため、札幌でも多くの公演が中止・延期になりました。
その間、私は普通に仕事をしており、いつも通りの毎日。
ただ、週末や夜に公演を見に行く楽しみはなくなってしまいました。
当日券でふらっと見に行くのが好きだったのに、要予約。人数制限あり。
劇場入り口では綿密な手指消毒。
自分が罹患していて、劇場に行って誰かにうつしてしまったら…。
公演が再開しても劇場に行くことが億劫になり、子どもの劇場である人形劇の劇場からは特に足が遠のいていました。

公演はものによっては徐々に「オンライン配信」で見られるようになり、人形劇公演も同様に配信されることも多くなりました。
いろいろと見ているうちに、「ひとりで人形劇を作る」ことについて、無意識ながら少しずつイメージし始めていたと思います。
劇場での上演であれば、ひとりで作ってひとりで操演しても、照明・音響など他の人の手を借りないと公演が成立しません。
しかし動画の配信なら、固定カメラで自分で撮って、編集して、音楽や効果音をつけて、作品として仕上げることができます。
こういうやり方もあるな、なるほど、と。
(※動画編集の技術・知識は現在のところ全くありません)
見ていた公演を紹介します。

★糸あやつり人形劇団みのむし『ドクロ屋敷の謎』
自粛期間中に、期間限定で配信していました。
あやつり人形のための小さな舞台のフレームがちょうど映像の画角にぴったりはまり、引きの画は固定で撮られていました。
京都らしいギャグ満載の楽しい人形劇。子どもも大人も楽しめます。
予告がYoutubeにありましたので紹介します。

★浜松市いなさ人形劇まつり
令和2年・3年は無観客配信公演で行われました。
プロの劇団や地元の子どもたちの公演を、開催日2日間のみライブ配信。
定点カメラからのライブ配信で、作品によっては小さくて見づらい部分もあったりするのですが、逆にそこがライブ!な勢いで楽しかったです。
ホームページに3年度のプログラムが掲載されています。

★第1回人形劇映像文化祭
韓国の春川(チュンチョン)にある人形劇専用劇場では国際人形劇祭が開催されているのですが、2020年は映像文化祭として配信公演を行いました。
韓国国内の劇団のほか、海外の劇団も参加、日本からも2団体参加しています。
子ども向けの作品もありますが、アーティステックな作品もあり、人形劇の表現の幅を知ることができました。
まだYoutubeにまるっと動画が掲載されています。
人形劇なのか審議になるようなものもありますが、いろんなタイプが見られるという点ではおすすめです。セリフがない作品も多いので字幕なしでも楽しめます。

すべてはおそば屋さんから始まった

仕事の都合で、某県のK市のイベントに関わることに。
そこには20数年前、1回だけ仕事で行ったことがありました。
K市のことをいろいろ考えていてふと、「あの時に行ったおそば屋さんはまだあるかな?」と思いだしました。コロナ禍を乗り越えられているか気になる、検索…。

ありました。ちょっと他にない、変わった名前のおそば屋さんなので、すぐに見つかりました。営業しています。
今回の仕事では北海道からわざわざ某県まで出張する予算はなかったのですが、どうしてもそのお店に行きたくなったのと、イベントが心配なのもあり、有給休暇を使って某県・K市へ。

お店の名前がついた看板メニュー

20数年前に行ったときは、はなまきそばをいただきました。
今回いただいた看板メニューは、はなまき並みに海苔が乗っていますが、海苔の下に豚肉と卵とじが入っています。
大変おいしゅうございました。

この日は祝日でした。
お店の奥では地元のダンディたちが宴会中。お昼の時間としては遅い時間ですが、仕事中とおぼしきサラリーマン2名が入ってきました。なかなか繁盛しています。
カウンターでひとり、そば湯を飲んで、おなかが暖かくなって。
20数年前のお店と、今のお店。
20数年前の私と、今の私。
過去と現在と未来の交差点に立ったような感覚になりました。
配信で見た作品にも多く影響を受けています。
考え中だった人形劇を、劇団ひとりでやってみようかなあ。

講座に通ったとはいえ、今までは人形劇制作のいろんなプロセスを他のメンバー任せにしていたので、イチから全部自分で作るのは無理。
もう一回、講座に通い、ちゃんとしっかり勉強しよう。

題材は、オリジナルでやると決めていました。
いくつかネタが浮かびますが、どうしても子ども向けになりません。
子ども向けのシンプルな作品の方が初心者には作りやすいだろう、簡単に簡単に…。
考えた末、おそば屋さんを舞台にしようと決めました。
おそば屋さんに入ってきたお客さんが、別の場所に飛ばされる。
これだけを決めて、講座に参加を申し込みました。
出戻りを許してもらえる、そういう環境があることにも感謝しています。

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