見出し画像

これから立ち退きになる熟年夫婦の話。#7

立ち退きって補償金が入るんでしょ、と思われる方はすくなくないと思います。

そのとおり、ある程度はたしかに補償されます。


立ち退きの補償金額っておいしい?

補償金がプラスされるから立ち退きっておいしい、という記事を見たりしますが個人的にはマイナスだと思っています。

今回のわたしたちのように、一軒家に住んでいて立ち退きになる場合しか知らないですが、査定されるのは今の土地のみ。

以前書いたように上モノはゼロ円です。

古い家のうちだけかなと思ったら公的なサイトを見るとそうではないみたい。


そして、補償金額の中に今の家の取り壊し費用が含まれています。


そうなんです、いま住んでいる家を立ち退いて自分たちで取り壊して更地にし、登記も抹消しないといけない。

自分たちで自分たちの家を取り壊す。。


この費用もそのときの相場で見積もられ、補償金の中に含まれます。

でも、立ち退くひとたちの感情面はお金に換算されません。


そして、そのあとの引っ越し代や一時的に住む家の家賃、交通費なども補償金から出す。

家や土地を探すお金、仕事を休む必要が出てきたらそのお金も全部補償金の一部。

家や土地を探して移動する交通費は出ても探しているときの時給までは出してくれない。


補償金、余ることもあるんじゃ・・

そもそもいまと同じくらいの大きさの家を再び作ろうと考える時点で足が出ます。

中古物件を買っても同じです。

中古だと手入れが必要になります、築浅だとしてもある程度準備金が必要。

賃貸だとわたしたちが生きている間の年月分の家賃はとてもじゃないが補償金だけでは払えない!

わたしたちがこれからもずっと働き続けられるくらい若ければいいんですが。


若いひとたちだったとしても家族がたくさんいたらもっと大変かもしれません。

わたしたちよりはるかに大きな家が必要になるでしょう。


ということで、補償金額内でやりくりはむずかしい、というのが正直なところ。

立ち退きをおいしい、と思うひとはどうしてなんだろう、どういう根拠で?


新しい家に移る費用を節約して補償金を残す、なんてことはまず、無理です。


立ち退くことをどう考えるか

こうして考えると、立ち退きの条件やケースによるとは思いますが、立ち退きってデメリットの方が大きい、と思います。

今まで長年住んでいた家を立ち退いてその家はなくなってしまう、家は安価には手に入らない。


しかし、デメリットばかり数えていてもむなしいし悲しい。

だからわたしたちは新しく高齢になっても住みやすい、みんなが集まれる庭のある小さな家を建てようと思っています。

人生一度きり。

新しく住み替える楽しみをもって生きていくほうが断然いいですよね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?