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2019シーズン ベスト試合。

明日はいよいよJリーグYBCルヴァンカップが開幕。

2020シーズンの試合が始まる前に2019シーズンのベスト試合を記録しておきます。

私の2019シーズン ベスト試合は2019年10月26日(土)に埼玉スタジアム2002で行われた 北海道コンサドーレ札幌 vs. 川崎フロンターレ のJリーグYBCルヴァンカップ 決勝戦。

北海道コンサドーレ札幌にとっては初めての「決勝戦」という舞台。
しかも普段は浦和レッズがホームとして戦っているスタジアムで、北海道コンサドーレ札幌がホームチームとして戦える。
こんなことが起きるなんてはっきり言って想像したことはなかった。

この初めての決勝戦ということにサポーターたちもそわそわ。
飛行機の予約争奪戦が繰り広げられ、満席の便が多く出て空席待ちも多数でた。
私もコンサドーレが何かの決勝戦に出場する際は遠征すると決めていたので、初めての遠征をすることにした。

しかし決勝戦前日、関東圏を襲った台風の影響による豪雨によって、関東行きの飛行機に遅延や欠航便が多く出ることになってしまった。
それによって泣く泣く遠征を諦めたサポーターや何とか向かおうと函館から新幹線で向かうサポーター、当日の朝に茨城空港に向かってそこから会場入りを目指すサポーターなど、道民サポーターはまるで水曜どうでしょうの企画のように試されることに。
私は深夜便で出発して、前日夜中には東京入りしていたので飛行機に関しては何の影響もなかった。

ルヴァンカップ決勝戦当日、私は朝7時半過ぎにはスタジアム最寄りの浦和美園駅に到着。
駅構内には歓迎されているのがよくわかる張り紙があってテンションが上がった。

駅を出て埼玉スタジアムへの向かう道はとても穏やかでスタジアムが右側に見えて近くなってきたと思ったら左側を見ると竹林があった。
テレビでしか見たことのない埼玉スタジアムにそんなイメージは無かったので本当に驚いた。

後悔しないように楽しもうと決勝戦の記念グッズまでまんまと買ったが、タオルはもちろん、ラバーキーホルダーさえも未だに開封出来ない。
北海道までは対戦相手のマスコットがやってくることは中々ないので、初めて会ったふろん太とカブレラ。ふろん太ってドジっ子キャラだったんだということも初めて知った。
もうひとつのルヴァンカップ優勝チーム代表としてやってきたヴィヴィくんからあふれるかわいさは語彙力を失うくらい本当にやばかった。
Jリーグキングは実際に会ってみると憎めないお顔をしている。
お馴染みのドーレくんに会うと何だか安心した。試合前に癒やしをありがとう。

ここぞとばかりにSNS繋がりのサポーターさん達にご挨拶したり、北へ南へと会場をぐるぐる歩きまわっていたら、あっという間に練習開始の時間。
メイン側のちょっと良い席にしたらピッチがとても近くて驚いた。
監督がすぐ目の前にいる…。
こんなに素敵なスタジアムのホームチームとして戦えるなんて素晴らしいことだと思えた。

両チームの煽りV、メンバー紹介、コレオ、スタジアムDJさん。国歌独唱の山崎育三郎さん。
今思い出してもどれも素晴らしいものばかりだった。

この日の試合の公式入場者数は 48,119人。
片方は北海道のチームだし、関東の悪天候の影響で大変な思いをして駆けつけた多くの人たちもいたけれど、残念ながら断念せざるを得なかった方もいた中で2018年のルヴァンカップ決勝戦 湘南ベルマーレ VS. 横浜F・マリノス の入場者数44,242人を超えられたのはすごいことだと思う。

試合開始前、円陣を組んだ後のいつものキムミンテ選手とク・ソンユン選手のがっちり握手からのハグには絆を感じたし、アウェイゴール側できちんと礼をするいつものソンユン選手の姿は誇らしかったし、安心した。

前半10分、菅選手が先制ゴールを決めた時にこれはいけると思った。
でも今までルヴァンカップ決勝戦で得点したことがないというフロンターレが得点した時にちょっとだけ嫌な予感がした。
それでも後半ロスタイムに決まった深井選手の同点ゴールには勝ちが決まったわけでもないのに泣いてしまった。それは3度の前十字靭帯断裂の怪我を克服してきた深井選手のゴールだったからだろう。誰かのゴールで泣いたのは初めてのことだった。ハイライトを見ると今でも深井選手のゴールにはウルッとくる。
この試合でキャプテンの福森選手が決めた延長戦のFKはフロンターレの皆さんに元フロンターレ所属の福森選手はコンサドーレでこんなに頼もしく大きな存在になっていますよということを示せたかなと思って嬉しかった。
ここでそのまま守りきれたら一番良かったけれど試合は決着がつかず、とうとうPK戦まで進んでしまった。
延長戦やPK戦の開始前にすぐ目の前で選手スタッフ皆さんの大きな円陣が繰り広げられた。そこから感じる一体感。
でも私達サポーターは目の前で煽るスタッフさんに拍手でしか応えられなくて。ここで経験不足が露呈してしまった。初めての舞台でどうやって盛り上げたら良いのか全くわからない。今なら旗を振ったりもっと出来ることはあったのかなと思えるのに。。
北海道コンサドーレ札幌は初めての決勝の舞台でPK戦で敗れてしまった。

「決勝戦」という初めて見ることの出来た新しい景色。
更にその先の「優勝」という景色が目前に迫っていたのだけど、少しの差で予想とは違う景色に変わってしまった。
その少しの差は経験不足なのだろうか。運なのだろうか。ただ単に実力不足なのだろうか。。

ピッチから優勝チームを見上げるコンサドーレの選手たちの顔は、今でも思い出すたびに胸が締め付けられそうになるし、泣きそうになる。
それなのに試合後スタジアムに舞った金銀テープは私たちに向けられたものでなくても華やかで美しいと感じてしまった。
甲子園の砂…じゃないけれど、記念に金銀テープを何枚かお持ち帰りして会員カードケースに入れてある。いつか優勝した暁にはそのテープを会場に解き放ちたい。

負けてしまった試合でも帰りがけに見た赤く染まりつつある空は美しく感じた。

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一緒に応援に行ってくれたお友達はコンサドーレの試合を観るのが初めてだったけれど「今まで見たサッカーの試合で一番面白かった」と素敵な言葉をかけてくれた。

試合が終わった夜、ぼーっとSNSを遡ったらテレビで試合を見ていた方々やサッカー関係者に「歴史に残る名試合」とか「史上最高の試合」なんて言われていたのを知って驚いた。
負けたけれど、見に行かなかったら絶対に後悔していた。そんな試合を無事に見に行けたことは本当に良かったと思える。

それなのにその日の夜はぼーっとしてしまった。力が抜けてしまったという表現が正しいのか、感情がバカになってしまったのか悔しい気持ちはあるのに泣けない。ただただぼーっとしていた。こんな経験も初めてのことだった。
試合の次の日の朝、起きたら初めて声が枯れているという経験もした。

初めてづくしの決勝戦の悔しさを乗り越えて、またコンサドーレが何かしらの決勝の舞台に出場した際には駆けつけて、声が枯れるまで優勝の後押しを出来るサポーターでありたい。

改めて決勝の舞台まで連れて行ってくれた北海道コンサドーレ札幌に感謝します。
悔しいけれど最高に熱い試合をありがとうございました。
そしてクラブ史上初めてのルヴァンカップ準優勝おめでとうございます!
次の決勝の舞台では、必ず優勝をつかみ取ってユニフォームに☆をつけましょう。

この試合から時を経て、裏舞台の話を聞く機会が増えた。
フロンターレの選手が退場になった時、コンサドーレの選手たちが「退場にしなくて良い」と主審に言っていたこと。
PK戦の順番決めの話。
もしもコンサドーレが優勝していたら、引退しようと考えていた選手がいたこと。

年末年始に各TV局で2019シーズンの振り返り特集があって、何度も何度もPKシーンが放送された。
当たり前だけど、何度見ても最後の2つのPKが決まらない。
何度見ても勝てない。。

思い出すと辛いから未だに決勝戦の試合は録画したまま見られない状態なのに、どんなに惜しくとも結局は勝てなかったのに、目の前でするりと優勝が消えてしまったというのに「2019シーズン ベスト試合は?」と聞かれたら、私は間違いなくこの試合のことを答えるだろう。
2019シーズンどころか今までのサッカー観戦の中でも忘れられないベスト試合になりそうだ。

それくらい強烈な印象を残した試合だったし、選手は本当によく戦ってくれた。
この試合の印象を超えるような試合があるとしたら、やはりコンサドーレが何らかの決勝戦を経て優勝した時なのだろうか。
早くその日が来て欲しい。
赤黒のユニフォームのエンブレムに☆がつく日が楽しみで仕方がない。

2020シーズンのルヴァンカップ決勝戦は10月24日(土)に決定した。
この舞台に北海道コンサドーレ札幌が出場できるように今シーズンも全力で応援する。

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