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【驚異の再生医療~培養上清が世界を救う~】④

見て頂き有難うございます。【驚異の再生医療~培養上清が世界を救う~】の本を読んで上田実さんの医者としての病と向き合う姿や戦い、そして奇跡の薬 幹細胞培養上清との出会い、たくさんの実験の様子が書かれているこちらの本に大変感動いたしました。本当にたくさんの病気が治る日を私も感じることが出来、世界中から病気がなくなる日を信じて幹細胞培養上清を応援する気持ちでいっぱいです。そんなこの本を私なりに要約してみました。よかったら読んでみてください。

第3章 iPS細胞


【iPS細胞は、皮膚や血液などの成熟細胞から作り出せる】


1962年、イギリスのケンブリッジ大学のジョン・ガードン教授が蛙の成熟細胞を使って幹細胞に初期化できることを世界で初めて突き止めた。

この功績により、ガードン教授は山中教授とともにノーベル医学・生理学賞を共同受賞しています。

iPS細胞には優れた点が二つあります。1つ目は、多機能幹細胞を作り出すことができる。もう一つは、人間の胚を使う必要がない。

とはいえ、iPS細胞も倫理的問題を抱えています。
人の生殖細胞を作り出していいのかと言う危惧があります。

【成熟細胞からips細胞を鍵は「山中ファクター」にあり】


人の遺伝子は、約22,000種類と推定されるが細胞を初期化する遺伝子を見つける実験にとりかかった当時は、人の遺伝子は100,000種類前後あるのではないかと考えられていた。

山中教授らは、ヒトの遺伝子の中から他の遺伝子の中から最有力と考えられる。候補を約100種類選び出し、実験を始めました。

その結果、4種類の遺伝子が成熟細胞の初期化に関わっていることを突き止めた。これらの4つの遺伝子は、山中ファクターと名付けられました。

様々な難病への臨床研究や治験が実施されたり計画されているといいます。また、金子新教授らのグループは、キラーT細胞をiPS細胞から作製したと発表しました。

【iPS細胞臨床研究の紹介】


再生不良性、貧血の患者さんに細胞から作り出した血小板を輸血する試みやパーキンソン病の患者さんに神経細胞を移植する治験などが行われている。

iPS細胞につきまとうガン化の可能性

iPS細胞につきまとうガン化の可能性をどのようにクリアするかが問われている。
iPS細胞の場合、細胞に分化させる際、分化しきれないで未分化細胞のまま残ってしまうことがあります。これは、分化する能力の低いiPS細胞を使ったためで、細胞の中に分化しきれない、未分化の細胞が残って良性腫瘍ができる可能性があるのです。
また、iPS細胞を培養するときに、遺伝子に傷つくことがあり、腫瘍形成の原因になることもあります。
今後も、安全性の確認と確保を続けていく必要があり、安全性が担保されなければ、臨床の場を使うことができません。

【臨床試験と臨床応用という言葉の違い】


さらに、忘れてはいけないのは、臨床試験と臨床応用と言う言葉の違いです。生人への応用は、臨床試験でごく限られた症例に対して試みることを指します。厚生労働省は、こうした実験的な医療にゴーサインを出したのです。一方、臨床応用と言う言葉のニュアンスは、私たちが望み医師が必要と認め費用や病院の態勢が整えば治療を受けられる医療という意味です。

臨床試験で厳密に検証し、合併症がないかを確認してからようやく臨床応用が始まります。そのため、明日にも治療が受けられると考えるのは誤解と言わねばなりません。この誤解は、マスコミ報道によって作り出された一面もあります。

【iPS細胞の行く末は国に責任がある】


iPS細胞の発見は本当に素晴らしいものです。そしてその成果を生かすも、殺すもその責任は国にあると思います。新しい薬を開発するには、膨大な費用と時間人材が必要となります。そのような新薬開発に幹細胞であるiPS細胞を使えば、開発費用を抑えることができ開発時間も短縮できるはずです。新薬ではありませんが、iPS細胞を使って既存の薬が他の病気にも有効であると確認しています。

慶応義塾大学病院 神経内科の中原仁教授ら、iPS細胞を使ってパーキンソン病治療薬である。ロピニロール塩酸塩の筋、萎縮性側索硬化症(ALS)に対する安全性と有効性を確認しました。
【驚異の再生医療~培養上清とは何か~】⑤に続く






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