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バンクシーって誰?展へ。

高岡に一泊した翌朝、朝食を済ませて、大浴場で
ひと風呂浴びてからホテルを出た。
アパホテル高岡駅前の朝食は、品数が多く、
なかなかよろしかった。この日も朝から暑い日で、
広い通りを歩いて行けば、じんわりと汗が沸いてくる。
あてずっぽうに路地にまぎれこんだら、
高岡大仏のすぐそばに、その名も大仏旅館という
宿が在った。年季の入った趣きの有る佇まいで、
次回訪ねて来たときは、こちらに泊るのも好いかと
眺めた。
そのまま路地を抜けて行くと、前田家ゆかりの、
高岡古城公園の前に出た。大きな公園は緑が生い茂り、
広いお堀がまわりを囲っている。
護国神社でお参りをして進んでいくと、
立派な屋根構えの射水神社があった。
拝殿のわきに、高岡の銘酒、勝駒の酒樽が積んである。
お参りをして、公園を抜けて行くと、
鋳物の町らしい、高岡工芸高校が在った。
そのすぐ横に、今日の目当ての高岡市立美術館が
在るのだった。ただいまこの美術館で、
バンクシーって誰?展が開かれている。
どんな人物なのか正体不明の絵描きで、このかた作と
おぼしき落書きが街で発見されるたびに、
話題になっている。案の定、平日にもかかわらず、
多くの人が来館していた。
見覚えのある作品から初めての作品まで、
三か所の展示室に、多くが展示されていたのだった。
するっと気持ちに残る絵柄と思いながら、
展示室を眺め歩いた。
12月まで開催しているから、もう一度観に来ようかと
思案した。
再び古城公園を抜けて歩いて行くと、
古びた路面電車がガタゴトと、電車道を過ぎていった。
昼どきになり、駅前のラーメン屋に入り、
ビールを飲みながら、初めての富山ブラックを食してみた。
以前、富山へ出かけた友だちが、さんざん旨い魚で
飲み食いしたあと、締めのラーメンに富山ブラックを食べたら、
あまりのしょっぱさに、魚の味がぜんぶ吹っ飛んだと
言っていた。真っ黒いスープのラーメンは、
さて、どれほどの味かといぶかりつつ食べたら、
見た目ほど塩気がつよくなく、美味しく頂けたのだった。
高岡は、地方の町らしい寂れた感があるものの、
町並みの古さの、落ちついた風情が好い。
散策するのに程好い広さで、酒も魚も旨い。
また訪ねて来たいことだった。

バンクシー鋳物の町の秋に観て。

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