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今年の紅葉は。

朝晩の冷え込みが増してきた。
目が覚めても、布団から出るのをためらったり、
夕方飲み屋へ行くときも、上着一枚余計に羽織る
ように、寒さを感じている。
秋を迎えると、毎回近場の紅葉を眺めに出かけている。
早朝、冷たく爽やかな空気の中、散歩に出た。
氏神さんにお参りをして北へ歩いて行くと、
城山公園の桜並木が、葉が色づく前にほとんど
散ってしまい、さみしい姿になっている。
広い道路に沿って上がって行くと、土曜日の朝は
早朝から行きかう車が多い。
湯谷団地の坂道を上がって行くと、はるばる広がる
東の空にも冷気が感じられる。
左に曲がって右に下って、久しぶりの昌禅寺に
たどり着いた。
門をくぐると正面にりっぱな本堂が在り、その右手に
庫裏がある。庫裏の先を進んでいくと、高々そびえる
杉林が有って、その先に檀家さんのお墓がずらっと
並んでいる。ふだん世話になっている友だち夫婦の
菩提寺だから、まずは本堂の仏さまに、
お二人の無事を見守ってくれるよう、手を合わせた。
ここの境内は、紅葉の眺めがまことに見事で、
佇んでいると、京都の古刹にでもいるような気分に
なって来る。
京都なら当たり前のように拝観料を取るけれど、
毎回ただでこれだけの景色を拝めるのは、
ありがたいことだった。
写真を撮っていると、ご住職やご家族と顔を合わせる
ことがある。
おじゃましていますと挨拶をすると、いつも愛想好く
お辞儀をしてくれる。
ここのご住職は、顔つきがこわもてで、一見すると
その筋の人に見えなくもない。
見かけによらず優しいかたなのかもしれない。
この朝、階段を上がった正門先のもみじが
染まり始めていた。今年の初紅葉の朝と
なったのだった。。
紅葉の名所と知られているから、訪れる人が多い。
寺までの住宅街の道が渋滞することもあり、足を
運ぶのは早朝と決めている。
ひとりで貸し切りのときもあれば、立派なカメラを
携えたおじさんたちと遭遇することもある。
彩り好く染まってくれますよう、眺めたのだった。

早朝の友の菩提寺初紅葉。

昨年の写真から。



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