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オランダ子育て生活あれこれ

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オランダで子育てをしながら感じたことについて書いています。
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「お父さんとお母さんてセックスしたの?」という6歳の質問に

こんにちは!学校が始まって2週間が経過しました。コロナウイルスが猛威を奮い、日本と同様オランダでも子どもたちの間で蔓延しています。 我が家は何とか元気に過ごしていますが、時間の問題かも…と、怯えながらも、ニンニクと生姜たっぷりの食事を摂取する日々です! 「赤ちゃんってどうやってできるの?」という質問親になれば誰しも…いや、子の親にならずとも、「赤ちゃんってどうやってできるの?」「私/僕ってどうやってできたの?」と聞かれたことがあるのではないでしょうか? もしくは自分自身が大

「不安」や「恐れ」を根源としない生き方や子育てを選ぶ

前回、"shadow education(影の教育)"についての記事を書きました。 今回は、子どもの教育に全力を注ぎ、「我が子に最高の教育と環境を」と励む人たちが「実は人を、社会を信じていないのではないか?」ということについて書きたいと思います。このマインドが実は「我が子だけは何とか…」という気持ちにつながっていなくもないのでは?という考察です。そして、このマインドは"shadow education(影の教育)"へと近づいていく気がしています。 「我が子には先が見えない

9歳の友だち関係の悩み(2)

先日、9歳の娘が小学校で友人関係の悩みがあることを打ち明けてくれたことについて記事を書きました。 この時の問題はどうやら解決したようなのですが、次は別の問題が。どうやら、4歳の時からずっと一緒のクラスで仲良くしている子が、その子の勘違いによって「仲間はずれにされた」と感じているそう。そして、その原因が自分だと勘違いされて、心無い言葉をかけられたようなのです。 一度ベッドに入った娘でしたが、 「お母さん、ちょっと横で一緒にいて欲しい」 と不安そうな顔で起きてきました。ど

9歳の友だち関係の悩み

こんにちは!先日、娘が絵を描きながらボソっと漏らしました。 「今日、Karin(仮名)が教えてくれたんやけど…Merry(仮名)がKarinに、"○○(娘)って時々、イライラするやんな?"って言ったらしい。何でそんなこと言うんかな…悲しくなった」 おぉ〜、やってきました人間関係の悩み。少し涙目になりながら絵を描き続ける娘に気づいていないフリをしながら、キッチンから料理をしながら話を聞いてみたのです。 人間関係の悩みは発達の過程「すべての悩みは対人関係の悩みである」これは

娘のクラスでお寿司のワークショップ!

こんにちは!先日、娘のクラスで夫の義則と一緒にお寿司のワークショップをしてきました。子どもたちも大喜びだったワークショップを振り返ります。 テーマ学習は"ワールドレストラン"オランダの小学校の子どもたちの多くは「ワールドオリエンテーション」という、社会と理科をドッキングした教科を通して学びます。そして、このワールドオリエンテーションにはテーマ(単元)があり、1年間でいくつものテーマをなぞりながら学んでいきます。 ある日の朝食時、娘が義則に聞きました。 「お父さん、VOC(

「旅育」って何なん...?

こんにちは!先日、ある方から会話の中で「海外生活をしていると、他の国に気軽に旅育できて良いですよね〜!」と言われました。 「はて、旅育とは…?」 その言葉を初めて聞いた私。SNSのハッシュタグで「#旅育」と調べると、出るわ出るわ"旅育"の投稿…何か不思議な世界でした。「旅育」という言葉に価値を置いて大切に使っている人たちがいたら本当にごめんなさい。でも、一言だけ言わせてください。 "家族旅行"っていう表現やったらあかんの?← 旅育って何…?この違和感は何だろう…知育、

コーチに「帰って」と言われたテニスレッスンの子ども

こんにちは!先日、娘のテニスレッスンを外で見学していた時のことでした、クラブにはカフェも併設されているので、レッスン中そこで仕事をしていることもあるのですが、その日は娘が「今日は見てて欲しい!」と言ったので、青空の下、レッスンの様子を見守ることに。 娘が所属しているグループには、前々から1人、コーチの言うことをなかなか聞き入れられない男の子がいました。その子が遂に今日、コーチから「帰ってくれ」と言われたのです。 再三の注意も聞き入れない「じゃあ、次はあのラインに順番に並ぼ

「ママが決める転校」「パパが決める進路選択」

「Josh(仮名)ね、学校変わるんやって。お母さん知ってた?」 今となっては少し前の話ですが、ある日の夕食時、娘が急にそう言いました。 「え?Joshって、クラスの?転校するってこと?」 「そう。vakantie(休暇)の後、もう別の学校に行っちゃうって」 「そうなんや。何でなんやろう?」 「学校の成績が良くないんやって。上がらないから?よくわからんけど、皆んなの前で喋ってた。"僕はこの学校好きだけど、ママが決めた"って言ってた。かわいそうやね。ママが全部決めるんか

「あの人たち、お母さんとお父さんみたい」

こんにちは!前回?数十分前?の記事で娘がテニスキャンプに参加したことについて書きました。 まさに、そのテニスキャンプの帰り道。娘と自転車を漕いでいた時のことでした。トラムの駅横を通った時に、40代くらいのカップルが見つめあってキスをしていました。 「あの人たち、お母さんとお父さんみたい」 と娘が一言。 「あ、そう?」と聞く私に「うん」と娘。 娘から見えている私たちの姿がふと感じられた瞬間でした。 テニスキャンプで上手くできなかったことテニスキャンプが始まった朝、最初

1人で参加するテニスキャンプ

こんにちは!日本のGWのように、オランダもmevakantieと呼ばれる春の休暇に入りました。4月27日(土)の国王の誕生日を全国中で盛大に祝ったことを始まりに、約10日間の長期休暇です。 サマータイムの始まりと同時に、21時でも外はまだ明るくなり、人々が心待ちにしていた「春」がようやくここにやってきました。 今年はゆったりと過ごすmeivakantie考えてみれば、これまでのmeivakantieは毎年と言って良いほど旅行に出掛けていました。2月の長期休みに車で約2,7

「お母さん、それってautisme(自閉症)のこと?」と娘に聞かれて

こんにちは!先日、夕食時に夫婦で自閉症についての話をしていた時でした。 「お母さん、それってautismeのことやんな?日本語で何て言うの?」 「autismeは日本語で"自閉症"って言うんよ。自閉症知ってるん?」 「うん、この間、10 uurtje(10時のスナックタイム)で自閉症のklokhuis観たよ。自閉症がどんなんか、私もう知ってる!」 と言ったのでした。 "het klokhuis"とは?娘が話してくれた"het klokhuis"とは、国営放送のチャンネル

保護者の一存で決める習い事の裏側で子どもが本当に感じていること

こんにちは!前に、娘のクラスの友だちが保護者の一存で一緒に通っていたダンスを辞めることになった時、娘が私に発した言葉について記事を書きました。 他にも、ママ友から「子どもの意見を尊重する」というエピソードを教えてもらった話。 今回は、別の子どもに起きたエピソードです。 継承言語の教室に通う子の話その子は保護者の片方がスペイン語を話す家庭に育ち、楽しそうにスペイン語教室に通っていました。「今後、レッスンでピニャータ(メキシコのお祝い)をやるんだ!」とか「レッスンでは友だち

オランダで子どもを留年させる?

こんにちは!雪もちらほらと降り始めたこの頃。気温がとても低い日も目立つようになってきました。とはいっても、マイナス10度なんかにはならず、寒くてもマイナス3度くらいです。 アメリカでアイオワに留学していた私ですが、冬場はマイナス25度なんてこともありました。笑 ジムの帰りに髪の毛が凍ったことを思えば、オランダの寒さは…まぁまだ耐えられる寒さです…(と思おうとして生きているw) オランダへの移住の相談の中でオランダへ子連れで移住したいという考えをお持ちのご家族からの連絡が絶

「愛は放っておいても育たないのに」

こんにちは。少しずつ寒さが増してきたオランダ。街はすっかりクリスマスモードです。「良い年末年始を」という声も聞こえるようになってきた今日この頃… そんな中、先日、少し離れたところに住むオランダ人の友人から離婚するという話を打ち明けられました。娘と2歳くらい離れた子どもが2人いる彼ら夫婦はうまくやっていると思っていたのですが、どうやら違ったようです。そして、話を聞くとその核心にあったのは、生活の中で看過され続けてきた「忙しさ」でした。 ※本人の許可も得て、この記事を書いていま