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医師、歯科医師への道30

前回の虫歯予防に引き続き、歯周病予防についてお話ししたい。

歯周病も虫歯と同じ感染症ではあるが、細菌の種類が全く違う。

虫歯が一本もなく、若い時はビールの栓でも歯で抜けると豪語していた方が、ある年齢を過ぎると次々に歯が抜け、あっという間に入れ歯と言うケースも少なくない。

抜けた歯は、虫歯も修復物もなくとても綺麗で歯学生の実習用にはもってこいだが、まことに勿体無い。

予防としては、歯と歯茎の境目の細菌の住処の歯垢を除去する事。幾ら歯を綺麗にしていても、虫歯は防げても、歯と歯茎の境目の歯垢を取らないと歯周病は防げない。

素人では限界があるので、プロによる清掃が望ましい。

今はレーザーを用いた痛くない清掃や殺菌方法があり、以前より我慢の必要もあまりなくなった。

他に歯周病を悪化させる因子として糖尿病や高血圧といった成人病もあるので、全身の健康管理も必要だ。

次に歯周病を悪化させる因子として、TCHがある。歯軋りや食い縛りと言った歯を当てる癖の事だ。

流石に歯軋りは、家族や周りの人が気付くケースが多いが、食い縛りや軽く歯を当てる癖の方は、殆どが自覚がない。

歯がかなりすり減っていて明らかに食い縛りをしている方に指摘しても、私はやってないと断定されるので、中々理解して貰えず、手遅れになる事も少なくない。

歯軋りや食い縛りがあると、歯の周りの骨の吸収が進みグラグラになって抜けてしまうのだ。

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