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自分を探る〜セルフイメージ

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自分が自分に対して抱いているセルフイメージについて、考察しています。
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セルフイメージが引き寄せる

私達は、自分について、「自分はこういう人間だ」「自分の価値観はこういうもの」「自分はこれが好きであれは嫌い」などと、様々なセルフイメージを抱いています。そのイメージが過去からの様々な刷り込みによって構築され、自分の本当の姿ではないにも関わらず、私達は、往々にして無意識のうちに、セルフイメージに基づいた行動や言動を選択してしまっています。セルフイメージは、こうしてありとあらゆる選択全てのベースになるだけでなく、人や出来事を惹きつける波動を作り出しています。自分の言動や行動、人生

セルフイメージと体性感覚

セルフイメージとは、どのようにしてつくられるのでしょうか? 鏡でみた自分の姿、背が低い、高い、などといった生物学的な要素が、セルフメージを作っていると思われるかもしれません。しかし、実際は、そういった外見的な要素以外に、いくつかの思いもかけない内面的要素が関わってきます。 まず一つ目は、脳の中にある体性感覚領野です。体性感覚領野は、感覚と運動に分かれ、体のある部分で感覚をどれだけ感じているか、どれだけ動かしているかによって、大脳皮質に占める面積が変わってきます。自分が日々

セルフイメージと感情

セルフイメージと感情は強く結びついていますが、中でも体にまつわる様々な感情や思いは根が深く、私達の心身像を形作るだけでなく、行動や思考に影響を与えます。例えば、痩せている、太っているの捉え方です。どんなに痩せていても、自分が望む「痩せている=美しい」基準に達していない為、自分が太っていると思いこんでしまうことがあります。 他の人がどう言おうが、鏡に映る自分の姿がどうしようもなく太っていると見えてしまう。セルフイメージ=太った自分なので、極端に食事を減らすことによって、または

自分が信じられないのは何故か

こんにちは。今日も元気でお過ごしでしょうか。 私はアメリカの大学や大学院の演劇舞踊科で20年ほど教えていましたが、その間生徒から様々なフィードバックやコメントを受けました。その中でも一番心に残ったのは、『自分を信じることを学びました。』というものでした。この生徒が受けていたクラスは身体の動きが中心になっていましたが、私のアプローチが従来のものと違っていたためか、生徒は少し戸惑っていました。正しい答えはないのに、考えすぎて、なかなか自分を解き放つことができずにいるのです。

セルフイメージに取り憑かれる

日々の生活の中で、ある種のことに対して、自分がいつも同じ反応をしていると気づいたことがありますか?起こってくることも関わってくる人も違うのに、ある種の言動や行動に触れると、オートマチックに反応してしまう。 自分ではそうしようと思っていないのに、まるで何かに取り憑かれたように口や手が動いてしまうんです。後で、どうしてあんなことを言ってしまったんだろう?」「そんなつもりはなかったのに」なんて後悔さはするけど、やめたいと思ってもやめられない。こうした自分を突き動かす衝動のようなもの

うまく行ってる時こそ足を地につけて

こんにちは。今日も元気でお過ごしでしょうか。 『調子がすごく良い時は、ベストのパフォーマンスができない。』とは、かつて私が教えをいただいていた踊りの先生の言葉です。これは本当にその通りで、自分がうまく行っていると思っているパフォーマンスほど、観客にはそう伝わっていないことが多いです。当時、二十代だった私は、「調子が良すぎると油断してしまうのだな」ぐらいにしか思っていませんでしたが、今、自分だけでなくいろんな方の人生に深く関わらせていただくようになって、この言葉には全く違う意

うまくいくことがゴールではありません

こんにちは。今日も元気でお過ごしでしょうか? 一生懸命頑張った後の達成感や、成果が出た時は、大変嬉しいものですね。頑張っている時は、自分の存在に意義を感じ、充実感もありますし、学校も家族も社会も「頑張る」こと、「達成すること」を奨励しています。私も何十年も、目標設定 → 一生懸命頑張る→ 達成する→目標設定のサイクルを繰り返してきましたが、その過程でいつも感じていたのは、 結果を出すため、誰かのためだと、とても苦しい。 ということです。 「試験に受かる」「仕事の大き

オートマチックをやめたら、人生が楽しい

みなさん、こんにちは。今日も元気でお過ごしでしょうか。 この世の中には、オートマチックなものがたくさんありますね。オートマの車、自動式開閉ドア、全自動洗濯機、自動式コーヒーミル、自動式猫トイレ(猫でなくても)、自動ゴミ箱などなど。自動になればなるほど、手間が省け、生活が楽になると言うのが「自動さ」が進んだ理由と思われます。 確かに便利です。洗濯機だって、二層式から全自動にうつり、乾燥機付きのものもあります。放り込んで置けば良いだけだから、忙しい人にはうってつけです。自動

自分の中が空っぽになった時は、チャンス到来

自分が空っぽになってしまった人。意外とたくさんいらっしゃいます。人のお世話が大好き、喜んでもらえることが嬉しい、それを続けてきて、自分の中がカラッポになっていることに気づいた。私も経験あります。 あれもやってきた、これもやってきた。努力もした。一生懸命に走り続けてきた。で、エネルギー切れて、憔悴しきっているにも拘らず、走り続ける。ある時、バタンって倒れるんですね。心身がうまく働かなくなる。そこで気づく。 あれ?幸せだったはずなのに、脱力感しかない。疲れきって、中はカラカ

自分を壊すってどういうこと?

こんにちは。そろそろ梅雨の気配ですが、元気でお過ごしでしょうか。 自分を壊す、と簡単には言っても、なかなか至難の技です。今日は自己懐疑を乗り越えて、自分のセルフイメージを壊し、想像もしなかった自分に出会ったJ君のお話です。 何年か前、『令嬢ジュリー』というアウグスト・ストリンドベリというスエーデンの作家の芝居の主役に、演技の経験がほぼゼロのJ君をキャストしたことがあります。J君は、表面は静かでおとなしいのですが、時折刃(やいば)のような鋭さを見せ、その存在感、豊かな想像力

外見と中身がマッチしない悩み

こんにちは。今日もお元気でお過ごしですか? 「本の表紙で中身を判断するな」という諺があります。人の外見と内面は必ずしも同じではないよという意味ですが、皆さんもそんな体験をされたことがあるのではないでしょうか。外と中は違うかもしれないとわかっていながら、私達は、自分と人の「幸せ比較モード」に入るとき、外の要素を計算して、内面の幸福度を測ってしまうことがあるのではないでしょうか。「お金持ちで、美形で、人気があって、素晴らしい人生。きっと幸せに違いない。あの人みたいになりたい」と