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大切なものを、大切にする生き方。


コロナは、人の大切なものを、本当に浮き彫りにしたのだなあ・・・と思う。



10月後半。旅行割で観光客の方が鎌倉にもたくさんお越しになった。

「別に大丈夫なんだよね。」

「来てもらわなくていいんだよね・・・。」

「来てもらいたい人だけ、来てほしい。」

・・・小さな本音。

ローカルの友人たちと、会う人、会う人、ビミョウにこの話になる。小声でこっそりだけど、何回この話をしたことか。どの側面から語るかは別としてあんまり何度も同じ話題で笑ってしまった🤣


コロナの2年半。
本当に何を大切にしたいのか、みんなが考え、それぞれの持ち場でそれを大切にできるようカタチを一所懸命工夫した。決して楽ではなくても、経済的な面でも一つの大丈夫なあり様、持続可能なカタチにそれぞれがこの2年半で到達したのだなあとつくづく感じた。

みんながんばったなあ。



価格選好の強い人。安ければいいという人。
なんとなくやってきて、向き合わずに帰っていく人。
インスタ映えや表層のため"だけ"の人・・・。
そういうお客さまに、もうローカルのボクらの仲間は来てほしいわけじゃないんだな。

もちろんきちんとサービスはするけれど。

自分の大切にしたいものを、大切にしてくれるお客さまを、ボクらは大切にしたいのだ。



お金だけど、お金じゃない。

お金で、魂は売らない。



一見、「え!?」と思う。
こんなお店が、ローカルにちょっとずつ増えてきた。

「うちは居酒屋なので、夜お酒を飲まない方はお断りさせていただきます。」

「土曜夜のご予約は、(食べなくても)お一人7,500円たまわっております。」

「鎌倉20%割は、常連のお客さんにコッソリしかお伝えしていない。。。」

「予約のないお客様は一切お断りしています。」

みんな言いたくて言ってるわけじゃない。こういうのはお客さまとのトラブルも増えやすく、ヤな顔もされやすく、言わないで済むなら言いたくないことだ。困ったお客さまが増えたからやむなく導入したのだ。自分たちのお店のことを大切にしてくれない人たち。そうしないと自分の大切なお店、大切なお客さんに楽しんでいただく時間と空間を守れない。みんな、ごくごく小さなお店だしね。

大切なものの世界への「ゲート」



ある意味、大切なものを守る「ゲート」なのかもしれないね。

「トントン。あなたは私の大切なものを、大切にしてくれる人ですか?」
「この世界を大切にしてくれる仲間ですか?」という問いかけ。

小さな世界への入り口。
小さな質問状なのかもしれない。


これから、こういうことが増えていく気がする。




コロナ期とは、人が大切なものを見つめ、人生の位相チェンジするための時間。

くらし、仕事、生き方。

誰と、どこで、どんなふうに生きるのか。

人が自らの大切なものを見極める。
その人がどういう人であり、何を大切にし、どういう生き方をしていく人なのか。その人間性や精神性を明らかにする。時代が位相チェンジしていくときのみんなに与えられた機会。キーポイントとして、わたし個人は受け止めている。


(もちろん、その中で上手に生きられなくて生きる希望を失っている人々も多い。ここには救いの手が必要だ。光が必要だ。)



自分の生き方の純度が上がれば上がるほど。

誰と生きるのか、どう生きるのか。

が大切になってくる。

それぞれの価値観がクッキリした中で、価値観を共有できる人々と生きていく。



その上で、それぞれのコミュニティにおける多様性を

互いに尊重しながら、棲み分けて生きていく。

そういう時代なのだな。と

旅行割であふれかえる観光客のみなさんを見ながらつくづく感じた

秋の土用だったのでした。




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