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マタ・ハリはバレエ・リュスに出演するはずだった?!

『マタ・ハリ』のミュージカルが再演されるそうです。

2018年に柚希礼音さんが主演して日本初演されたミュージカル『マタ・ハリ』見たいなと思いつつ見逃してしまったのですが、再演の嬉しいニュースです。

今回は愛希れいかさんとのダブルキャストとのこと。

そしてバレエ界から宮尾俊太郎さんも出演されるとのこと。
バレエとミュージカルは歴史的にとても深いかかわりがあった存在ですし、今TVでもご活躍中、多くの人が見たいと思うのではないかな、と思います。
状況が安定していないので、チケット販売については続報を待つしかないようですが、見に行こうと思っています。

元々、何故見たいと思ったのか、というと、マタ・ハリは実はバレエ・リュスに参加する計画があったのです。
以後、マタ・ハリの資料も色々読んで来ましたが、実は「女スパイ」としてこれほど有名にも関わらずダンサーとしての評価はあまりはっきりとしないところがあります。踊った場所や支援した人の顔ぶれを見ると、単なるセクシー・ダンサー以上の存在であったことだけは確かです。

そんなマタ・ハリにバレエ・リュスのディアギレフが目をつけたのは1912年にロシア公演のためでした。
長身でオリエンタルな魅力を持つイダ・ルビンシュテイン出演が不可能になった事をうけて、ディアギレフが考えた配役がマタ・ハリでした。

ジャン・コクトー初めてのバレエ・リュス作品『青い神』と今でも時々見ることのできる『シェエラザード』のゾベイダの役として存在感のあるダンサーを探していたのです。

残念ながら、ロシアでの上演は上演予定だった人民会館が焼失してしまったため実現せず、ロシアで「バレエ・リュス」(=ロシア・バレエ団、ロシアのバレエ団と言う名前の普通名詞ですが、1909~1929年はディアギレフのカンパニーの事をいいました)上演が実現することはなく、マタ・ハリのバレエ・リュス出演も実現しませんでしたが、色々なところで歴史が交差する時代、どんなミュージカルになっているのか、楽しみですね。



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