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マンガ家はマンガを読むべきか?結論・・・

 マンガ家として20年以上この世界の隅っこにいる私のコンプレックスは「実はマンガが大好きってワケじゃない」ということです。

 オタク的なコレクター趣味がないことや、ひとつのことを深く深く掘り下げることが苦手で・・・むしろ、そうなることへの拒否感が常に心のどこかにある・・・という性格もあると思います。あとは、人に影響を受けたくないという深層心理かな。見てしまったらどうしても脳裏に残ってしまいますからね。

 でもずっと「ちゃんと勉強しなければ」という思いもあって、オタクにはなれなくとも「名作」と呼ばれるものや、最近話題の作品、売れてる作品ぐらいは・・・と感じていたのでした。

 で、ここ半年ぐらいいろいろ読んでみての結論。

「いろいろ読んだ方が精神的にはラク」

 これは本気で言ってます。
つくづく「なんでもあり」なのがマンガだと実感できるし、売れている作品でもちっとも響いてこないもの、勢いとセンスだけで突き進んで風呂敷がたためなくなったもの、ド定番だけど若くてフレッシュで許せるもの・・・まぁとにかくいろんな作品が世の中にはあふれていて、それぞれにファンもいて、もうホント、「マンガなんて」それでいいんだなと思わせてくれるからです。

 あとは、「戦闘シーンが描きたいんだけどどうやって描いたらいいんだ!?」みたいなときの手っ取り早い参考書としてはすごくありがたいし、単純に読み物として楽しむというのは当然あるなと思いました。

 ただ個人的には、マンガ家志望の人は読み過ぎない方がいいかなと思います。特に「オリジナリティ」を追求したいタイプのマンガ家志望の人。私の希望としては読まないで欲しい、いやあえて読むな。
  過激なことを言うようですが、「マンガ大好き~!」というテンションで描いていたら、名作のつぎはぎみたいな作品で満足しちゃう危険性があります。いやもうね、ぶっ壊して欲しいのよ。コマ割の法則だの、付けペンの扱い方だの起承転結だの・・・!

「知らないからこそ破壊できる」

ーーーーーそれは絶対、確実に、あると思うので。


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