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「少年ジャンプ+インディーズ枠」は誰が得をするのか?

「ジャンプ+インディーズ枠」というものをご存じだろうか。
ご存じない方はまず↑をさらっとご覧になり、インディーズ連載ページの方も是非みていただいてからお読みください。

これを発見したとき、ジャンプ(集英社)もここまで来てしまったか・・・と、遠い目になりました(笑)。もうなりふり構っていられない!ジャンプブランドをどうぞご利用ください!という必死さがにじみ出ていて・・・いや、うん、でも「なんでもやってやる!」感は、いいと思うんですけどね。

このインディーズ連載枠は、「実力はあるけれど埋もれそうなマンガ家」にとっては確かに大きなチャンスかもしれません。

自分のブログやSNSで、ポツポツと作品を描きためていても見てくれる人はごくわずか・・・という現実を知ったあとだと特に、「少年ジャジャンプ+」の隅っこであったとしても、多くの人に読んでもらえる可能性がある中で描き続けられるというのは大きなモチベーションになるからです。

しかも、PV数に応じて原稿料ももらえるんだからすごい!さらに人気投票で上位になれば、担当編集者なしで自由に描きつつ連載できる・・・と。

うん、一見すごくイイ話!私も挑戦しようかしら・・・と思ったりもしたのですが・・・。

ただ私は「担当編集者がつかない」というところがどうしてもひっかかるんですよね。これをどう解釈したらいいのか。

これはつまり、これまでのような担当編集者が付くやり方の限界を、ジャンプ自身が認めたということなのでしょうか。

有望な新人が編集者の言動や好みで潰されたり、人気連載がオトナの事情で引き延ばされて残念なラストを迎えたり・・・そういう世界にノーを突きつけた「自分ひとりでも描けるマンガ家」たちにジャンプ側が歩み寄るしかなくなった・・・と、そういうことなのでしょうか。

まぁ、pixivやLINEマンガなどに先行されて、しかたなくこういう青田買いスタイルを始めただけかもしれませんし、実験的要素が強いのかもしれませんし・・・(笑)。

ただ、儲けにつながらないことをやるはずがないので、思惑はいっぱいあるのだと思います。

作者側からすると一番気になるのは、電子書籍化や単行本化されたときの売り上げの配分です。もし、本誌連載のマンガと同じ配分だとしたら、「連載場所を借りているだけ」と思っている作者と「その場所こそ大事でしょ!」と思っているジャンプ側とで一悶着起きそうな気もします。

だって、「自分ひとりで描ける漫画家」は、自分ひとりで売ることもできる人だと思うのです。そんな人が、最終的には売り上げの大半を集英社に持って行かれてしまう状況に満足するのかな~・・・。AmazonKindleで独占販売とかしちゃえば、作者にとってはその方が断然収入が多いですからね。

「ジャンプで描くことに意味がある!」という気持ちがある場合は別ですが、そうじゃないならこの「ジャンプ+インディーズ」スタイルは、利用するだけ利用してサヨナラするのが一番お得かもしれません。

知名度を上げ、ファンを獲得したらあとは自分でやる!
・・・ー果たしてそんなことを「ジャンプ」が、「集英社」が、許してくれるのかどうかは分かりませんが・・・(笑)。




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