食糧人類

漫画「食糧人類」、1巻から5巻まで読みました!

通学途中に乗っていたバスごと拉致られた二人の高校生が運ばれた先は「ゆりかご」と呼ばれる施設。そこはなぜか人間を食糧として繁殖、飼育している施設です。

人間が飼育されて食べられる点では「約束のネバーランド」と同じですが、表現はかなりグロテクスです。絵のタッチも肉感が強くリアル寄りの絵柄なので、苦手な方もいるかもしれません。

施設の中で、中毒性のある薬液をただ飲んで寝て排泄するだけの人間の姿。興奮剤を注射された男と催淫剤を注射された女の、食用としての人間をただ繁殖させるだけの姿。そしてそれを食糧として食べる巨大なカマキリのような姿をした生物とその幼虫。一体この生物は何なのでしょう?

その正体は4巻で判明しますが、そこに行き着くまでにも、その巨大な生物に食べられても死なない「ナツネくん」、人体改造されてフランケンシュタインのようにつぎはぎだらけの「夕凪の会」の会員たち等々、「一体何がどうなってるの?」という登場人物ばかりです。

この世界(施設)から脱出を図るためのキーマンの一人とも言える「山引(やまびき)くん」も何やら特殊な生体構造のようで、普通の人間があまりいない…。

カマキリのような巨大生物は、日本の総理大臣をも屈服させて、自分たちのために「ゆりかご」という施設を建設させたのですが、5巻でゆりかごの現所長、和泉(いずみ)の計画によって逆にこの施設内に封じ込められてしまいます。が、どうもこれで一件落着とは行かないようです。

この「ゆりかご」という施設に関わる羽目になった所長の「和泉」も、そこで人体改造を主導することになった「桐生(きりゅう)教授」も、それぞれ闇を抱えてます。彼らだけでなく、この作品の世界観自体が、人間の汚い部分や欲望を描写しているように感じます。

スプラッター映画にも負けない迫力とグロテスクさのある作品なので、苦手な方はご注意ください。

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