見出し画像

残っていた理由

文京区の門で有名な国立大学近くにお住いのお客さまとの会話です。

その方は、その家の15代目の方で、ずっとずっとその地にお住みになられている方。

あるとき、
「家にずっとあるものをどうしたらいいか、相談したくて」
と、仰ったあるものとは、第二次世界大戦中の新聞すべて、でした。

その方曰く、
「連合国側も空襲の標的から大学を除外していたようで、東京大空襲の時も、大学周りはまったく焼夷弾が落とされずに、それで、父が取り残しておいた新聞がすべて焼失されずに残っているんだよ。」

また、その方のお父様は兵隊に召集されなかったそうで、その理由が「火消し」だったから、だそうです。お父様だけでなく、火消しの方は召集の対象から除外されていたのだそうです。
なので、江戸火消しの纏いや火事装束なども一緒に保管されていらっしゃるとのこと。

その時は、
「江戸博物館とかどうでしょうねぇ?」
なんてことくらいしか答えられなかったのですが

その戦時中の新聞
「読んでみると、本当に良いことしか書いてなくて、
あれを読んでいたら、日本は強いんだ! としか思わないよね」
と、仰られていました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?