守るべきものは
お店で取り扱っている日本酒は、江戸時代の慶応年代から創業の酒蔵のものです。
その酒蔵見学に行ったときに伺ったお話。
2011年3月11日、茨城県結城市も相当に揺れがあったそうです。
ですが、阪神淡路大震災の教訓を西の酒蔵に聞いて対応していたので、お酒は大丈夫だったとのこと。
ですが、蔵自体は柱が斜めに倒れてペシャンと平べったくなったのだそうです。
実は酒蔵は元々、そのような造りになっているそうで、地震が起こると上に載っている重たい瓦を落として、梁や柱などが重みで折れるのを防ぐ構造になっていのだそうです。
何年もの樹齢を経た木から造られる梁や柱よりも、すぐにできる瓦の方が壊れるように設計されている、ということなのです。
今となっては瓦職人が減っているので、瓦を入手するのに苦労したそうですが、それでも柱や梁が無事な方がやはり助かった、そうです。
地震で揺れることを想定して、何を守るかを考えての建築。
日本建築の智慧のすごさを知りました。
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