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憂さ晴らしから生まれた“ジャズ”
私が“ジャズ”、と意識して接した最初はタバコのCMのBGMで聴いた“TAKE 5”です。
かつての私のように、ジャズのことを詳しく知らない方が「ジャズ」と聴いて思い浮かべるようなスタイルのジャズは「モダンジャズ」と呼ばれ、さらに時代とともにビバップ、クール、モードなど細かいスタイルがあります。
この「モダンジャズ」。
そもそもの興りは、スウィングダンス全盛の頃、
あまりにも毎日毎日ダンスのために演奏していたミュージシャンが、フラストレーションが溜まって、終演後に店に集まって自分たちだけで愉しむ演奏に興じたことによるのだそうです。
踊る人のことなど一切気にせず、好きなように演奏する。
それがまたカッコいい、と評判を呼んで、そのミュージシャンが興じるためのジャズを愉しむ人が増えてきた。
踊るためのジャズではなく、ミュージシャンの技量を愉しむためのジャズ。
それがニューヨークの街で産声を上げたのでした。
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