事実は小説よりも奇なり〜地元の少年編〜

世の中にはどう考えても説明のつかない出来事が起こることがある。それはどんな人でも経験があるのではないだろうか。

さかのぼること小学生時代、僕らは通学グループでみんなで登下校していました。

その当時は学区に区切られていて、地元の子はみんな同じ学校に通っていて、だいたい通学路に住む同じぐらいの歳の子は知り合いだったり、友達でした。

そう。そのはずだったんです。

ある親子に出会うまでは・・・

その親子とは大体通学のときにすれ違うことが多く、自転車の後ろのかごに小学生ぐらいの男の子を乗せて、僕らがいく学校とは真逆の方向に走っていくんです。運転するのは母親か父親で、父親は片足を怪我しているのかいつも片足で自転車を漕いでいました。

自転車に乗りながら話しているのを見ている感じでは日本語ではない言葉を話しているようでした。

父親の方は優しそうな感じの人でしたが、母親はいつも表情を強ばらせて走っていました。だから僕らの間では、怖い人というイメージでした。

そんなこんなで、その当時地元の友達の間でも、結構有名でした。

ただ小学校すぎて中学生になるときにはもう見なくなったのかな。だからもうどこかに引っ越したのか中学校は別のところに行ったのかなぐらいに思っていました。

それから時が過ぎて、5年前ぐらいかな。久しぶりに地元に帰って家まで歩いていると、少年が歩いていたんです。

僕はすぐにわかりました。あの時の少年だって。

そしてそれと同時にものすごく鳥肌が立ちました。

未だに彼が誰だったのかわかりません。もう会いませんように。

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