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幸せについて考えてInstagramをやめた話

きっかけはとあるポッドキャストのエピソードで、幸せについて話していたのを聞いたことでした。一番印象に残ったのは「幸せになるには期待をしすぎないこと」ということでした。具体的にこんな話をしていました。ある研究で1950年代を生きた人に当時と今を比べてどちらが幸せか?と聞く調査をしたそうです。その結果、約50%の人が当時の方が幸せだったと答えたそうです。しかし、もちろん1950年は今と比べたら考えられないほど不自由です。収入は今の半分ほど、税金も食費も高い、人種差別もあり女性が銀行口座を作れないような時代でした。にも関わらず、なぜ半数もの人が当時の方が幸せだったと答えるのか?その答えが「期待が低かった」からだそうです。あの時代は戦争や世界恐慌を乗り越えているため、命の危険を感じずに生きれるだけで幸せだったのです。また今ほど競争社会ではないので、みんなが大体同じ水準の収入で、同じような広さの家に住んで、同じように結婚して子育てしてそれで幸せだったのです。一方現代では、何もかも発展して便利になったため、人々はより多くのものを求めます。そしてインターネットなどにより常に世界中の人と自身を比較できるため、もっと良い生活がある、もっと稼げる、もっとよい見た目になれる、のようにあらゆる物への期待がかなり高まっています。その期待と現実とのギャップがあることで、幸せではないと感じてしまうのです。
もう一つ印象に残った話をします。話し手の人は子どもの頃に死にかけたことがあったそうです。その日、父親が泣きながら「お前を見てこんなに嬉しかった事はない」と言ったそうです。彼が父親が泣いたのを見たのは人生でその時1回だけだそうです。自分の子どもなんて毎日会ってるし、当たり前すぎて会っても何も思いませんよね。でも、もしかしたら死んでいて、もう会えなかったかもしれないという「期待が低い」状態を体験したことで、父親は今が幸せであると感じることができたのです。

この話を聞いて僕が印象に残ったのは、物事を比較することにより期待値が高まり、結果、現状に満足できず不幸せになるという点です。わかりやすい例が買い物です。例えばBBQコンロを10000円で買ったとします。その時は幸せなはずです。「やっとコンロが買えた。友達とBBQするのが楽しみだな。あとは何を買い足そうかな♪」と気分は高まります。しかしその後に立ち寄ったお店でほとんど同じ機能のコンロが5000円で売っていたらたちまち落ち込みますよね。「マジかよ…え、半額?うわーこっち見てから買えばよかった。どうしよ返品して買い直そうかな…」という感じです。これは比較してしまったことにより不幸になっている例です。

このようなブログも同じです。ネットを見れば自分よりもっと良い記事が星の数ほどあります。それらと自分のを比較することにより、もっといい記事書かなきゃ、もっといいねが欲しい、もっと投稿しなきゃと期待がどんどん高まります。その結果、常に満たされない気持ちになり「幸せですか?」と聞かれると「うーん、、まぁ幸せ、だと思います…もっといい記事書きたいですけど…」と答えるのです。いや幸せでしょ。こんな真夜中にビールとじゃかりこ食べながらブログ書けてるんだもん。何万人も読者がいて収入が10倍になって、タワマンに住んで毎週違うベンツにでも乗らないと幸せになれないの?期待値高すぎでしょ。他も同じです。インターネットを見れば自分より可愛い人、かっこいい人、金持ちな人、頭が良い人、技術がある人、いい暮らしをしてる人が星の数ほどいます。それらを追い求めるのは終わりのないゲームです。こういうことを考えていると、SNSとかを見るのが馬鹿らしくなってきました。そんなものは自分の人生を幸せにしないし、むしろ自身を他人と比較する機会が生まれるので、あらゆるものへの期待値が高まって結果的に不幸せになると思います。同時に今までSNSに自分が投稿していたのも良くなかったのかとも思いました。例えば僕は楽しいイベントや面白いことがあった時にインスタグラムに投稿していましたが、それを見た人が羨ましいと感じ、「自分なんて仕事だけで全然面白いことないよ…」と思わせてしまったとしたら、無意識に僕が彼らを不幸せにしていたと思いました。だから投稿するのもやめました。そしていらないのでアプリをアンインストールしました。

考えすぎでしょ。と言われればそうかもしれません。もちろんインスタグラムを使うメリットが山ほどあるのは知っています。それで生計を立てている人だっているくらいですから。ただ一つ分かるのは、僕の場合は不要でした。インスタグラムを使わなくなって半年ほど経ちますが、前より今の生活に満足しています。無意味に他人の生活を羨むことがなくなり、自分の生活に集中できているからです。友達の近況がわからないじゃんって?会って話しましょう。(会った時に話が尽きなくなりますよ)


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