おとな小学生
銀座の本屋で本を買った。
カッコいいデパートの中の、オシャレな本屋で。
「おとな小学生」っていう本を買った。
表紙も子供っぽい絵とフォント。
なんか、上品な銀座だから書いたくなった。子供みたいな反骨心。
でも、恥ずかしくてカバーはもらった。
銀座っぽい上品なカバーだった。
本屋の外に休憩スペース?なんというか、まぁとにかくカッコいい椅子とテーブルがあった。
僕は「おとな小学生」を読み始めた。カッコいい椅子に座って。
あえて、カバーは外した。
銀座で銀座っぽい本を読んでいる人みたいには思われたくなかったから。
そんなのダサいと思った。
でも、本を読んでる時、「TPO」って言葉がポッと。頭を横切った。
そっとカバーをかけた。
ページを開いた。
あっ。
「おとなおとな」になってる。
カバーを外した。
カメンも外れた。
「おとな小学生」に戻った。
「おとな小学生」でありたいって思った。
全然意味がわからん。
おしまい。