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Vol_19:コボちゃんの優しさ

みなさんは『コボちゃん』をご存知でしょうか。
読売新聞で連載されている4コマ漫画です。

今日はその中で一つ、
私が好きなエピソードから「優しさ」について書かせていただきます。

本来なら4コマ漫画を載せれば一発で分かりますが、
noteなので内容を文章でお伝えします🖊

女の子と風船

ある日、街中で風船をもらったコボちゃん。
ところが次の瞬間、近くにいた女の子が転んでしまい、
手に持っていた風船を離してしまいます。
ぐんぐん空へ上がっていく風船を見て、
やがて女の子は泣いてしまいました。
そこでコボちゃんはどうしたかというと、
なんと、風船を持っていた自分の手を開いたのです。
女の子の風船を追うように、
コボちゃんの風船もぐんぐんと空に上がっていきます。
コボちゃんと女の子は、それを一緒に眺めるのです。
もう女の子は泣いていません。


どうでしょうか。
思わず誰かと感想をシェアしたくなるような素敵なエピソードじゃないでしょうか。

コボちゃんは優しい男の子です。
目の前で女の子が風船をなくして泣いている。
そんなとき優しい男の子ならどうするかと考えてみると、
きっと多くの人は「自分の風船をあげる」と想像するでしょう。
しかし、コボちゃんの優しさは、それとは別のかたちで表れています。


自分の風船をあげるのではなく、自分も風船を手放した。
女の子に「ほら、これで僕も一緒だよ」と示すためでしょうか。
それもあると思いますが、僕はここにコボちゃんのもう一つの深い優しさがあると思いました。

優しさの種類

女の子の手を離れた風船は、
たった「ひとり」で空へ上がっていきます。
コボちゃんはそれを「さみしそうだな」と思い、
ひとりぼっちの風船に仲間をつくってあげたくなった。

だから自分の風船から手を離したのかもしれません。
「ほら、あの風船はひとりじゃない。さみしくもない。
2人仲良く、お空にあがっていくね」

これが、この4コマ目に込められた真意なのかと思います。


なかなか普通では思いつかないような方法で、
可哀そうな女の子を元気づけたコボちゃん。

4コマ漫画のコボちゃんには
最後はクスりと笑ってしまうエピソードが多いですが、
このエピソードは、優しさはひとつではないということを教えてくれる神回だったのかなと思いました。
是非、自分の子どもたちにも読んでもらいたい内容。


一般的にヒトは自分に何かを「与えてくれる」人を、
優しい人だと思いますが、本当の優しさとは、
同じ気持ちになって寄り添ってくれる人なのかもしれません。

僕自身、薄っぺらい「優しさ」ではなく、
コボちゃんのような本当の優しさ(強さ)を持ちたいと思いました。

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