【タクシー会社を選ぶポイント】
■はじめに
私は大社4社含む合計6社を面接しました。
そこで感じたタクシー会社を選ぶ上でポイントになってくるところを深く掘り下げてピックアップしていきます。
以下の内容を事前に踏まえることによって就職するタクシー会社選びがスムーズになります。
■給与について
タクシードライバーの求人要綱を見てみると給与は基本給や手当や休日出勤手当などの様々な計算法から算出されます。
以下では給与に関する大切なポイントをあげてみました。
(基本給)
おおよその基本給ですがどの会社もおおよそ18万円~20万円くらいです。
これは最低賃金補償と思っていただいて構いません。
ドライバーとして普通に働いていればまず下回ることはないでしょう。
よく勘違いしがちですがこの基本給と歩合で稼いだ分の合わせた金額が給与と思っている方がいらっしゃいます。
しかしこれは間違いでどちらか多い方が給与に適用されます。
例えば18万円が基本給だとしますが何らかの理由で営業収入が下回った場合は最低賃金補償の18万円が適用されると思ってください。
この考え方は新人ドライバーの最低賃金補償にも同じような考え方で計算されます。
額面上は基本給はありますが給与の計算の仕方はほぼ歩合率による計算となること覚えておいてください。
(歩合率)
歩合率ですが会社によって異なります。
歩合率の中に賞与(ボーナス)を入れて計算する会社と賞与は別で計算する会社があります。
主に下記の3パターンの歩合率に分類されます。
●パターン① 毎月の給与は52%+賞与10% 合計歩合率62%
●パターン② 毎月の給与は60%+賞与2% 合計歩合率62%
●パターン③ 毎月の給与が62% ※賞与なし 合計歩合率62%
細かい数字は若干異なりますが大まかに3パターンに分類されます。
大体の会社は営業収益が高い方が歩合率が良くなる傾向にあります。
パターン①は毎月62%の給与のうち10%は会社であらかじめ賞与分として天引きしてストックするシステムです。
パターン②は賞与分は天引きせずに別で賞与をもらえます。
パターン③は賞与がないので純粋に営業収益×歩合率のシンプルな計算方法です。
もう皆様もお気づきかもしれませんが計算方法が違うだけで都内のタクシー会社の給与計算率は似たり寄ったりです。
私が面接時に合計6社に確認したところ、賞与含めての歩合率は60%~65%前後でした。
たった数%の違いですが年収ともなれば話は変わります。
面接時には細かく歩合率のことを聞いて就職する会社を選んだ方がいいと思います。
■福利厚生について
福利厚生も会社によって様々ですし就職するにあたってとても大事なポイントになってきます。
細かなポイントは以下の通りです。
(賞与)
賞与ですがどの会社も年3回です。
月の月収から賞与分を毎月積み立てる方式と給与とは別で賞与がもらえる場合があります。
賞与がない会社は月収に賞与分が含まれているイメージですので毎月の給与は高くなる傾向にあります。
(有給休暇)
有給休暇ですが会社によって付与されるタイミングが違います。
半年務めてもらえる会社と1年務めてもらえる会社がありました。
1年毎に有給休暇の日数が増える会社が多かったです。
(交通費)
一般企業では交通費を出す会社が多いと思いますがタクシー会社ではあまり交通費を出してくれるところが少なかったです。
配属する営業所が遠いと交通費もかかると思いますので事前確認が必要です。
(新人給与補償)
営業所に配属後の給与補償になります。
会社によって異なりますが初めの半年間35万円で残りの半年間30万円。
配属後の8か月間は40万円で後の4か月間が30万円などがありました。
こちらも会社によって若干異なりますので慎重に比べるポイントになってくるかと思います。
(自社株制度)
個人的には嬉しい制度でした。
自社の株を積み立てのように安く買える制度です。
こまかな縛りはありますが面接を受けた2社でこの制度を採用していました。
(退職金制度)
退職金制度があるタクシー会社の方が少ないと思います。
無いよりはあった方がいいと思うので面接時に確認してみてください。
(保養所制度)
こちらは大手ならではの福利厚生ではないでしょうか。
私が面接を受けたタクシー会社では2社ほど保養所が使える会社がありました。
ご家族がいる方はお子さんと使用する機会もあると思いますのでポイントになるかと思います。
■研修時の手当
面接を受けた6社すべて研修時に手当が出る内容でした。
入社してからもちろんすぐに仕事を出来るわけではありません。
まずは入社後の流れを見てみましょう。
(入社後の流れ)
■二種免許教習
↓↓↓
■実技試験
↓↓↓
■学科試験
↓↓↓
■地理講習
↓↓↓
■タクシーセンター講習
↓↓↓
■基礎実務研修
↓↓↓
■路上研修
↓↓↓
■添乗研修
↓↓↓
■各営業所に配属
二種免許取得からドライバーとして現場に出るまでにどの会社も最短でだいたい26日間ほどかかります。
私が面接した6社ですがその間すべての会社において研修時には日当10,000円補償される内容でした。
研修中は育成カリキュラムが組まれるので土日が関係ない出勤で朝8時位から夕方16時位までの時間帯です。
ここで注目したい補償ですが『研修時の交通費』です。
これは各会社である場合とない場合に分かれました。
微々たるものかもしれませんが塵も積もれば~ですので会社選びのポイントにもなってくるかと思います。
ぜひご参考にしてみて聞いてみてください。
■二種免許取得について
二種免許がないとタクシードライバーにはなれません。
大まかな取得の流れはどの会社も同じですが細かい条件などが違ってきます。
(二種免許取得費用の免除条件)
タクシードライバーに就職するにあたって二種免許費用は会社で負担してくれます。
二種免許費用は約20万円程かかりますがその分を会社で建て替えてくれるシステムです。
ただし諸条件があるところがほとんどでした。
例えば1年間務めると二種免許取得費用は免除されたりします。
これはタクシー会社によって2年なのか3年なのか免除条件が変わってきます。
ここで要注意なのが免除条件をクリアせずに途中退職すると二種免許費用を全額一括で支払わなければなりません。
入社の際に会社から二種免許費用を借りる名目で契約書を交わすところがほとんどでした。
(自社施設での研修)
大手のタクシー会社だと研修施設を持っているところもあります。
その場合は研修施設が会社に併設されていて通うのが楽です。
研修施設が併設されてない場合は免許センターに行って研修しますので通う手間が増えます。
自社で研修施設を持っている会社はメリットがあるでしょう。
(立替と実費)
二種免許取得の際には免許センターで試験を受けます。
その際の手続きに費用が2万円~3万円程かかります。
この費用ですが立替して精算してくれる会社と実費の会社があります。
こちらも面接時に確認した方が良いと思います。
■営業所について
タクシー会社によって営業所の場所が異なります。
営業所から仕事を開始して営業所に帰ってくる拠点となります。
細かなポイントは以下の通りです。
(稼ぎやすい場所)
配属先の営業所が稼ぎやすい場所にあるかどうかは今後タクシードライバーになる上で大切なポイントです。
郊外に営業所があるよりは都心に営業所があった方が毎月の営業収入は高くなる可能性があります。
タクシー会社によって営業所の場所は異なりますので事前に調べておく必要があります。
(通勤のしやすさ)
タクシー運転手のお仕事は長時間拘束されるます。
一回の出社で二日分の仕事をするのがほとんどなので営業所が通いやすい方が体力的に有利となります。
長い目でみたら自宅から近い営業所がある会社を選んだ方が良いです。
(営業所が選べるか)
営業所ですがタクシー会社によって選べる会社と選べない会社がありました。
ホームページを見るとどの会社も選べると記載あります。
しかし実際に面接に行って聞いてみると『その営業所はいっぱいなので他の営業所にしてください』と言われるタクシー会社もありました。
面接時に必ず確認しましょう。
■稼げる強みを持った会社なのか
タクシー会社によって稼げる強みはちがいます。
複数の強みをもった会社に就職する方が収入が安定してくるでしょう。
(配車アプリ)
配車アプリですが自社のアプリを持っている会社があります。
今後のタクシー業界にとって配車アプリの活用は必要不可欠です。
筆頭としてGOアプリやS.RIDEアプリやUBERなどがあがるでしょう。
現状のシェアは露出度も高いGOアプリが大半を占めているようです。
タクシー会社によって使っている配車アプリが違うので確認が必要です。
(タクシーチケット)
タクシー会社によって接待などで使えるタクシーチケットは異なります。
大手タクシー会社を好む利用者も少なくありません。
基本的には大手4社が有利と思って間違いありません。
(独占乗り場)
タクシー会社によって独占してる乗り場があります。
この施設はこのタクシー会社だけしか立ち入ってはいけないというように施設を独占しているタクシー会社は有利になります。
こちらも大手4社が有利な状況です。
(使いたいタクシー会社)
タクシー会社にはブランドイメージがあります。
この会社は接客が良いから乗りたい、この会社は応援しているから使いたい、などなど。
良いイメージがあってそこの会社のタクシーに乗りたいというようにタクシー利用者様はブランドイメージが少なからずともあります。
良いイメージのタクシー会社に就職することによって乗車機会が得られます。
■会社の将来性
タクシー会社によって企業理念がことなります。
面接時にも採用担当者と会話していく上で会社の特色が分かってくると思います。
会社の将来性は自分の将来性に使がってくるので大切なポイントの一つです。
(企業としての取り組み)
現在のタクシー業界は一昔前と違って様々な取り組みをしています。
キッズタクシーやマタニティタクシーなど社会貢献の分野も広がっています。
今後の未来を見据えてどのタクシー会社に勤めた方が未来があるのか見定めた方が良いです。
(企業としての在り方)
タクシー会社によって力の入れている部分は異なります。
人材育成に力を入れている会社や福利厚生が手厚い会社や大らかな社風な会社など様々です。
ホームページを見て社風を掴んだり実際の面接時にどのような理念の会社なのかを聞くのも良いでしょう。
■まとめ
タクシー会社に就職するにあたって重要視すべきところは人によって違ってくると思います。
給与の部分が譲れない人や通勤しやすさを選ぶ人。
企業理念を重視する人、様々だと思います。
これからタクシードライバーになる人にとってこの記事が少しでもお役に立つことがあれば幸いです。
別記事で会社別のレポートも今後書いて行きますのでご興味あればそちらも宜しくお願いいたします。
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