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「支配」で人は縛れない

「相手に尽くしているのに、全然振り向いてくれないしどうしていいかわからない」
「もっと私の方を見てほしい」

好きな人がいると、どうしてもそのような感情に陥ってしまいますよね。けど、相手を無理やり振り向かせることは「愛情」ではなく「支配」です。

相手を支配する方法の一つに「助ける」という方法があります。

東の病気の子どもあれば行って看病してやり
西に疲れた母あれば行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば行って怖がらなくてもいいといい
北に喧嘩や訴訟があればつまらないからやめろといい

宮沢賢治の一節ですが、人助けに全力を注ぐ人を指します。

それが見返りを求めない純粋な善意なら、とても素晴らしいことだと思います。

しかし残念ながら、そんな聖人は稀な存在です。
ほとんどの場合は、親切の見返りを求めたエセ善意です。

助けてもらった恩がある以上「その人には逆らえない」という心理が働きます。その心理につけ込んでいませんか?

恋愛でも家族でも、何でもそうだと思うのですが、相手を助けて支配することは何の絆も生まれません。

相手に支配された人は、人格否定しようが何をしようが、あなたについてくるでしょう。しかし、そこに愛情はありません。「依存」「支配」そういうものしか、相手には残らないのです。

相手を好きになると、自分の思い通りに動いてほしいと思いがちです。気持ちはわからなくもないですが、自分と相手は他人。

「これだけあなたに尽くしたのに…」

もしそう思うのなら、それは間違った考え方です。尽くしたのはあなたの意志であり、相手は関係ありません。だから、相手が何も返さず疲弊してしまうのであれば、思いを断ち切ることも一つの手です。

「そんなのできない」と思うかもしれませんが
「支配」という感情が、燻って消えないのなら、あなたのために断ち切ってほしい。

相手とは、ご縁があれば繋がります。繋がらない縁は、あなたが意図しないところで切れます。

「相手を支配する」という感情に溺れないように。
そんなあなたのことを愛してくれる人はいませんよ。


以上です、読んで頂きありがとうございました。

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