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移動平均はEMAが主流/SMAとEMAの違いを解説!

みんな大好き移動平均線!皆さんはSMAとEMAの違いをご存知でしょうか?
SMAとは単純移動平均線と言い、EMAは指数平滑移動平均線と漢字にすると何を表すものなのかさっぱり分からないと思います。
世の中には多数のインジケーターやオシレーターが存在しますが、意味も分からず使うのは愚の骨頂。幼い子供に電源OFFのスマホを渡しても投げたり落としたりして遊ぶだけで、スマホ本来の使い方が分からなければ持っていても無用の長物となるだけです。
多数のインジケーターやオシレーターには必ず計算式が有り、それを理解した上で使用しないと全く意味がありません。

今回はSMAとEMAの違いを解説致しますので最後までお読み頂き、理解を深めて頂けたら幸いです。

単純移動平均SMAとは

SMAの計算式は非常に簡単。けれども期間が長くなればなるほど面倒…
例えばSMA100であれば100日間の終値を足し100で割れば単純移動平均になります。
ですがこの計算式にはある盲点が有ります。
単純移動平均は100日前の終値も100日目の終値も平等に扱い、尚且つ101日前の終値は計算されない
これが何を意味するのか5日間の終値から単純移動平均を3日移動平均で算出してみましょう。

  • Aの終値3000円/Bの終値100円/Cの終値500円/Dの終値900円/Eの終値300円とします。Aの前日値は1400円A'とします。
    CDEの平均を出してみましょう
    計算式は次の通り
    C=A+B+C/3=1200
    D=B+C+D/3=500
    E=C+D+E/3=566

最終日であるE日は前日の終値よりも下落しているのに平均が上がってしまう為、ダマシに合いやすくなるという事が分かったと思います

指数平滑移動平均EMAとは

簡単に説明しますと今の値に重点を置き、且つ過去の値も含め計算しているのがEMAとなります
計算式は前述した値を使用しC・D・Eの3EMAを出してみましょう
式は以下の通り
3EMAならばまず前日3日間の平均を出します

  • A'+A+B/3=1500
    C=前日平均(1500×2)+C(500円×2)/4=1000
    D=EMA(1000×2)+D(900円×2)/4=950
    E=EMA(950×2)+E(300円×2)/4=625

分かりづらいかもしれませんので文章で説明するとこんな感じ
3日指数平滑移動の計算式は、開始される3日前の単純移動平均を最初に算出し、SMA×2+今日の終値×2を値が4つあるので4で割った値が指数平滑移動平均となる。次はEMA×2・・・・・と上述の式に当てはめる

計算式を見ると過去の値も引き継いで計算し、尚且つ今の値に重点を置くため現在の値を二倍にして計算している事からSMAとの違いが分かると思います。

SMAの弱点を克服したのがEMA

C・D・Eの移動平均結果おさらい
A'終値1400円A終値3000円B終値100円C終値500円D終値900円E終値300円とした場合
SMA
C=1200
D=500
E=566
EMA
C=1000
D=950
E=625
英字を人に置き換え、終値を購入した金額と考えそれぞれの支出をみてみましょう。
Aさんは3000円で謎の石を購入、Cさんは500円でパンを購入、Dさんは900円で魅惑の果実を購入
SMAではC日の平均支出は1200円となっておりますね。ですが、D日になると突然平均支出は下がり500円となり、3000円で謎の石を購入したAさんの存在を消し去って計算しているのが上述した通りお分かり頂けたかと思います。
Aさんが短期トレーダーか長期トレーダーか、はたまた謎の石を売ったか持ち続けているかも定かでないのに突如その値で買ったデータを消し去るというのは如何なものか。それを改善したのがEMAになります。

あとがき

SMAが決して悪いという訳ではありません。SMAを使用してトレードに挑む方も多くいるのも事実ですが、MACD等もムービングアベレージはEMAで計算されている事から主流はEMAがほとんど。
EMA、SMAの違いが分かった上でご自身に合う戦略はどちらか比べて使用してみては如何でしょうか 。


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