見出し画像

全員が発表できる学級を目指す

さて、今回の記事では私が今学期目標にしている全員が発言するクラスにするについて今考えていること、また、試している方法について書きます。


1、どうして目指しているのか。

 そもそも、なぜ発言を増やすことを私自身が目指しているか。
 これには理由はいくつかあるのですが、主な理由を2つ書きます。

①自己肯定感を上げたい

 私の学級経営のベースの考えに、「居心地のよいクラス」にしたいという考えがあります。
 ここにもいろいろな意味があるのですが、「居心地のよいクラス」の一つに自分の存在が認められている安心感、言い換えると自己肯定感が必要だと思っています。
 そのためには、自分の意見によって学習が深まった、友達に自分の考えを聞いてもらえたなどの経験が必要でそのような経験をさせたいと思っているからです。

②学習の質を上げたい

 2つ目は、授業に直結する学習の質をあげたいという思いです。
 当たり前ですが、少ない意見から考えをまとめるよりも、たくさんの意見を聞いたうえで意見をまとめたほうが意見に深まりが出ます。
 もちろん、深まらない場合もあったり、時間がかかる場合もあるとは思いますが、量を増やすことは質を上げることにつながりやすいと思っているからです。

2、そもそもなぜ発言しないのか?

今のクラスを見ていると発言する子は、クラスが30人とするとよく発言するのが5、6人。たまに発言する子を含めると10人程度になっているかと思います。
もちろん、授業によっては半分以上が発言するときもありますが、少ないと感じている印象です。
高学年ということもありますが、やはり少ないと文章を書いていても感じます。
では、発言をしないのにはどのような理由があるのでしょうか。
論文の中でこのようなアンケートを見つけました。(一部抜粋)

・正解しているか不安。      
・間違ったら悲しい。
・勇気が出ない,恥ずかしい。   
・どうやって伝えればいいか分からない。
・考えていることが少ないとき。    
・みんなの反応がないときがあるから。

 教育実践研究 第28集(2018)193-198 193 [特別活動]
小学校高学年における発言意欲を高める取組  堀  正人

以上の理由から 発言することがない、また、発言をすることで失敗をしたらどうしようというのが大きな理由のようです。
私自身も高学年ごろになると「間違えていたら嫌だな。」と思い発言をやめたり、そもそも「面倒だな。」と感じることもあったので以上の気持ちは分かります。

3、どんな場面でなら発言が多いのか。

ここでも、上記のアンケートをもとに逆に発言をしやすい状況を確認します。(同一部抜粋)

・自信があるとき。・簡単な問題のとき。
・前に発言した人に関連して発言するとき。似ている意見が出たとき。
・賛成,反対など先生が発言するテーマを決めてくれたとき。
・みんなが反応してくれているとき。・班の代表として話すとき。
・ペアで話し合った後に発言するとき。・考えていることが多いとき。
・自分が言いたいことを言われていないとき。・面白い問題のとき。
・先生が「○○さんの縦の列発言してください」と言ったとき。
・○つけのとき。

教育実践研究 第28集(2018)193-198 193 [特別活動]
小学校高学年における発言意欲を高める取組  堀  正人

上記のような理由が上がっていました。
これを見ると、
①思わず発言をしたくなるような問題や簡単な問題がでたとき
②教師による強制力が少し働いているとき
③安心感があるとき
のようにまとめられると思いました。

4、今実施している方法

そこで、上記をもとに私が現在取り組んでいる方法について書いていきます。

①発問で選択式のものを多くする。

 一つ目が、発問です。これは思わず発言をしたくなる場面を増やすようにしています。
 例えば、2つのものから選ばせる、選択する発問を増やしています。
 やはり、このような発問は子供が意見を出すことが多いと感じています。
 ただし、毎時間は無理なのでできる範囲で増やしています。

②氏名札を貼る

 発言をした際に、子供の名前を貼るようにしています。
 以前までは、発表をした際に教科によっては名前を書くことはありましたが、今学期から名前札を黒板に貼っておき、そこから貼るようにしています。
 誰が発言をしたのかを分かる、記録するというのはもちろん、発言をした子にとっては名前が貼られ認められた印象を受けます。
 また、名前札が残ることによって若干の強制力が働きます。
 これは、今学期から試した方法なので、どういう風に印象が変わっていくかしっかりと検証をしたいと思っています。

③ほめる量を増やす

 これは、以前から行っているものを少しレベルアップさせています。
 主に、行っている方法は3つです。
 「机間指導中にノートに〇をつけたり、ほめながら回る。」
 「授業後に、自分で考えた意見に線を引いたり、丸を付けたりする。」
 「1日の授業の中で発言をしたことを振り返り評価させる。」
 
 1つ目は、これまでも行っていましたが、以前より意識的に増やしています。
 2つ目も、以前から行っていましたが少し量を増やしています。
 3つ目は、今回新しく取り入れた方法で1日の中で発言の回数に応じてAと書きましょうなどを子供自身に評価させる方法です。まだ回数は多くないので今後より行っていきたいと思います。

以上が、今実施している方法です。
これらを試しながらより発言の回数を増やしていきたいと思っています。
もちろん、発言を無理に言わせることでかえって子供が自信を無くしたり、つらいと感じることのないようにしながら取り組みたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
私のクラスは全員発言していて、そのためにこういう方法があるよなどありましたらコメントで教えてもらえると嬉しいです。

では、また。

  

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?