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歩行の遊脚期(26日目)

今まで少し広い範囲でアウトプットしてきましたが、より詳細に書いていけるとより知識の幅が広がるのではないかと思ったので細かく解説していきたいと思います。より効果のあるアウトプットが出来るようにより工夫していきたいと思います。

遊脚期

1)遊脚のメカニズム
2)遊脚を可能にする条件
3)遊脚を開始する感覚ー運動協調

まずは遊脚のメカニズムです。
遊脚で重要なことは慣性を利用しているということ。つまり歩行時には積極的に筋肉が活動しないということです。
股関節が十分に機能していることが条件になります。
遊脚初期
大腿が股関節屈筋によって前方に振り出されると下腿の慣性によって膝関節が受動的に屈曲します。
遊脚後期
大腿の前方への回転が股関節伸展筋(ハムスト)によって制動されると下腿の慣性によって膝関節が伸展する
この機能をしっかり使うためには立脚後期での股関節伸展を作ることが重要です。特に腸腰筋の遠心性収縮が必要というのは言うまでもありません。


2)遊脚を可能にする条件
立脚後期から膝関節を屈曲させるには?
床反力ベクトルが膝関節の後方を通過することが大切になります。
仮に床反力ベクトルが膝関節の前方を通過すれば・・・
膝関節は過伸展となり屈曲することが出来ません。
では・・・・
床反力ベクトルを膝関節の後方にするためには1つのことが必要となります
それはなにか??
体幹の抗重力伸展活動です。アップライトの状態で立位をとることが重要です。歩行時の体幹が屈曲してしまうと床反力ベクトルが膝の前を通過することになるます。

3)遊脚を開始する感覚ー運動協調
立脚相から遊脚相への移り変わりには2種類の感覚情報が必要になります。

1)足関節底屈筋の寄与率が減少(除荷則)
2)股関節が十分に伸展すること(股関節伸展則)

除荷則のほうが外乱や環境変化に対して歩行生成に寄与すると言われています。
前遊脚期には股関節が十分に伸展し身体重心が支持脚のつま先を超えて前方移動し、身体は重力によって前方へかいてんするモードに入るため足関節底屈筋の寄与は減少する
立脚後期に股関節伸展が十分に出来ず、身体重心が支持脚の上に残ったままだといつまでたっても立脚期が終わりません。
片麻痺の方は股関節伸展も十分に出来ないし、ガストロの筋緊張が高い為、遊脚を開始することがで居ていません。






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