外貨建て保険にご注意を
先日、外貨建て保険についてこんな記事を見かけました。
「外貨建て保険、金融庁「リスク開示を」…高齢者などトラブル相次ぐ」
「外貨建て保険」に絡んだトラブルが増えているので、
販売してる金融機関に対して、金融庁からの指導が入る。
ということのようです。
皆さんは、外貨建て保険を知っていますか?
外貨建て保険では、「生命保険」や「個人年金保険」などの保険料を、アメリカドルやオーストラリアドルなどの外貨で支払います。
「銀行預金より金利が高い」というような理由で、近年多くの人が加入しています。
「銀行に預けておくより、増えやすい」と期待しているわけです。
ここで、もう一つ質問です。
皆さんは、何のために「保険」に入りますか?
生命保険であれば、
「もし自分になにかあったとき、家族が生活に困らない額の保険金を受け取るため」
万が一のことを考えて、備えておくのが「保険」のはずです。
ところが、、、
「銀行に預けておくより、増えやすい」
これは何を意味しているのか?
「死亡保障」ではないですよね。
これは、「貯蓄」です。
つまり、外貨建て保険を契約している人は「保険」と「貯蓄」の2つの目的で選んでいることになります。
そしてここに、多くの保険商品に共通する落とし穴があるのです、、、
外貨建て保険の場合だと、
「銀行預金より増えやすい」と期待して契約したにもかかわらず、
「思うように増えない」というリスクがあります。
今回の記事には、こんな記載もありました。
「契約した人の4割は、逆に減らしてしまった」という衝撃的な内容です。
なぜ、こんなことになるのか、、、、
その一番の理由は「手数料の高さ」にあります。
せっかく金利がよくても、手数料が高くては増えるものも増えません。
外貨建て保険には、他にもオススメできない理由があります。
満期までに解約すると、元本割れする可能性が高い
満期時に「円高」になると、元本割れするリスクがある
「増やしたくて」契約しているはずなのに、
「増えない(減っちゃう)」要素が盛りだくさん過ぎるという、、、
皆さんも、ご用心くださいね。
では、どうするか?
ということも、少し書いておきます。
私は、「保険」と「貯蓄」を分けて考えることをオススメしています。
「保険」はあくまで、「万が一のため」に加入するもの。
自分や家族に必要な保障額をちゃんと確認したうえで、もし必要なら「掛け捨て」で加入します。
一方の「貯蓄」には、次のような選択肢があります。
堅実に銀行預金する
少しでも金利を上げたいなら、ネット銀行への預金や、国債の購入を考える
もっと増やしたいなら、投資信託などで資産運用する
自分にあった方法をちゃんと選べば、
より堅実に「貯めたり」「増やしたり」できるようになるんです。
「自分だけだと分からない」
そんな人は、ぜひとも、信頼のおける専門家(商品を売ってない人)に相談してくださいね。