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アートエクリチュール ルミノーゼ&直進遠近法(不明瞭版)

・ヌミノーゼ(聖なるもの)は、ルドルフ・オットーによって洗練されて定義された一方、アカデミズムとしての不足さにも晒されている

luminose

・他方、折口信夫は造語を援護する。思うに、造語とは方法であり、言語を解体することで、意味自体、というおそらく、情報と近似するもの、アート性に、直接、触知や効果を為す行為に思う(ひとつ段階を上げれば、霊、という言葉になるだろう。つまり、別分野では、魂、という言葉で呼ばれる)

・言語のリバースエンジニアリング、としての造語、つまり、アート性〜意味"への"力学である(意味力学)

・そこで、numinose(ヌミノーゼ)とluna(ルナ)という言葉を、造語し、luminose(ルミノーゼ)を生成した(というわけである)

・ルミノーゼとは、月なる聖、である。月、という言葉に含まれる連想的なイメージと、聖なるもの、という言葉のイメージを合成している(聖狂的なのである)


luminose

・月の神秘的不可解さは、イコンにある精神性に近似する

・線形と線形の掛け合わせが、必ずしも線形とは限らない。線が線と重なりながら、互いに越境しあうこと(イコノスタシス的)。その連打が、造形を直進(遠近)法に導く

・ひとつの発見なのである。遠近を表す際に、ナナメ、を引くことで、西洋的遠近法は、その視覚像に立体や距離を表す

・だが、直進(遠近)法では、線に線を重ねてしまう、ことで、造形に造形を直接重ねることに成功する。垂直性、水平性に次ぐ、直進性のアート性質なのである


luminose

・この絵画性のなかでは、文字も造形も同列に直進性の遠近法平面のなかで並ぶ(直進方向にすべて同列である)

・日本的なものとしてのスーパーフラットを超えて、直進性の奥行き、直進性の遠近、なのである

・Photoshopのレイヤー機能や単なる重ね塗りではない(あれらは別平面を重ねている)。造形自体と線形が、同一平面内で、直進方向に奥ゆきを重ねる、とは、線形と線形が、線と線が、互いにめり込み合い、互いの領域を侵犯しあうことなのであった

・このことを、直進方向の遠近法、として、直進遠近法と、造語しておきたい

・その表現性とは、矛盾"的"だが、左右、上下が、互いに、互いを、保ったまま、侵犯しあう、"造形同士のめり込み"で達成される


luminose(たとえば、この絵画において、前後がわからないままに、女性同士の右腕と左腕が直進方向にめり込み合い、ついに、直進遠近法を生成している)

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