共通と共感

共通と共感

映画『サクリファイス』について、書いていこうと思う。本当は劇場公開され、内容を知った上でもっと付け込んだところも含めて書こうと思っていた。なんで今、書こうとしたのか。それも含めて、書けていければと思う。

【知ったきっかけ】

そもそも『サクリファイス』という作品をいつ知ったのか。それは、昨年1/20に投稿された、主演の青木柚くんのインスタだった。

初めての主演情報というのもあり、公開がとても楽しみだった。

そして『サクリファイス』というタイトル。
サクリファイス。
犠牲。

青木柚という役者にとってとても似合う言葉だと思って、そのタイトル自体も気に入ったのだった。

【あきらめ】

1/20にクランクアップされたこの作品。2018年内では、目にする機会がなかった。お蔵入りしてしまったのか。もうどこでも上映されることはないのではないか。そういったもどかしさがずっとあった。実際に青木柚本人に「いつかやるの?」と聞いたことがある気がする。
そして、いつの頃か心のどこかで「あきらめ」というものがあったし、柚ファンと話すときに「どうなったのかなあ」と話題に出てくる以外では脳裏から『サクリファイス』という作品がなくなりつつあったのだった。

【初めての上映】

そんな中2019年。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019で上映、という情報が流れてきて、本当に文字通り飛んで喜んだ
主演の青木柚がみれる。SKIPシティで柚くんに会える。当時会う機会がなくなっていたのもあるし、ずっと観たかった、観れないかもと思っていた作品がようやく観れる。(ちなみにこの頃、最後に会ったのプライベートの時という笑)その喜びでいっぱいだった。
今思うと、どうして2回とも観に行かなかったんだろうと少し後悔している。

【作品】

推しが出ている作品は、どうしても初めて観るときは推しだけを観てしまう。オタクにとってはどうしようもないことだと思っている。(『アイスと雨音』は違ったが)主演だしいっぱい映るだろうな。どんな表情がみれるかな、どんな青木柚がみれるかな。ワクワクしながら始まったこの作品。

青木柚の好きな部分がとても綺麗に映し出されていた。
青木柚の良い部分が突出して映し出されていた。
青木柚のためにある作品だと思えた。
観たかった青木柚がそこにいた。
青木柚の全てがそこにあった。
青木柚の演技が、本当に好きだと心から感じることができた

観ながら、ドバーっと、そう思った。結局2度目の東京国際映画祭でも、ずっと青木柚を観てしまっていた。

ちなみに、twitterではこのようなことを書いていた。

更に過去のnoteでは

彼の魅力は、体全体というよりも、顔の表情、更にいうと「目」の表現力が高いところである。
『サクリファイス』では、特にその目が生かされている作品である。
タレ目、そして薄い顔で「暗い」ような感じの見た目にある、突き詰めようとしながらも感情が混在していく瞳は、彼の魅力を熟知していなければできないことだろう。 監督の壷井濯は、それを分かった上で演出していたのだろう。本人の素とは全然違うのだが、青木柚の一部をみたとさえ思える作品である。
青木柚という「人」を多くの人に知ってほしい。
彼の細かい演技を観たいのであれば「サクリファイス」がオススメだ。
今まで観た青木柚作品で、彼の細かい演技をこれほどまでに上手く演出出来ている作品を僕はまだ知らない。何より青木柚のアップが多いし、青木柚の細かい演技を最大限に生かした役柄だというのも素晴らしい点である。細かい演技として一番目立つのは「目」の演技力である。表現力。魅せ方。
『サクリファイス』はそれが特に素晴らしい。
少しネタバレになってしまうのは大変恐縮だが、青木柚演じる沖田が目を覚ますシーン。
ただ目を開けて周りを見渡す数秒間のはずなのに、その一瞬のシーンがとても意味のあるものになっていた。
青木柚はもっと遊んでほしい

とも書いた。

『青木柚という「人」を多くの人に知ってほしい。』
の方では少し違う言い方を当初しており、それには

それまでいくつかの作品を観てきた僕は、監督の壷井濯は、「青木柚」という人間を相当分かった上で「沖田」という役をやらせ、更にその上で撮影したのだろう。と思えた。それほどまでに柚でしか出来ない役であり、柚の一部でもあったと感じた作品だった。

とも書いてあった。
ベタ褒めだな。そう思う人は少なくはないだろう。推しに対して盲目になってしまうのは、よくあることだ。それをわかっているうえで、書いている。

【内容】

といった具合に、青木柚に対して色々書いているだけで、実を言うと作品の内容に関しては何も書いていないのがほとんどである。
僕自身が、読解力とか記憶力というのは弱いもので、一度や二度では覚えられないことの方が多い、というのもある。(興味のないものは特に覚えようともしないが)

この『サクリファイス』。内容が少し難解だとは思うし、暗いとは思うのだが。全く暗いわけではないと思っている。たぶん、青木柚を起用したのも、そのほのかな希望をより引き出せるからなのだろう、とも思っている。

『サクリファイス』は個人的にわりかし好きな内容であって。東日本大震災、そして超能力といった現実と虚構が入りじまったもの。そのバランスが絶妙なのも、好きだったり。とはあるが。でも、ここのここの部分が、どこが、というのがまだよく分かっていない。言葉に出来るほど、物語を理解していないのだ。
だからこそ、公開され、何度か観て、物語を理解したうえで、記事を書きたかった。

【なぜ今】

じゃあ今、なぜ書いたのか。
物語をよく理解しきれていないけど。書きたくなった理由。それには、2つある。まず、第一に『共通』である。

【共通】

何と共通していると思ったのか。それは、『アイスと雨音』という作品との中にある共通点である。
『サクリファイス』にも、『アイスと雨音』にも、衝撃があった。『サクリファイス』は青木柚という役者に対して、『アイスと雨音』は作品自体に対して

『サクリファイス』も『アイスと雨音』も、映画祭で観てからずっと頭から離れなかった。Twitterで書いて、そして公式も毎回反応してくれた。やはり毎回反応してくれる、というのは嬉しいもので。反応してくれるともっと応援したくなる、といった思いが強くなった。ただ、反応をしてくれる、というのであれば他の作品も同じかもしれない。

じゃあ何故。この2つだけ別に感じたのか。それは、「」である。作品への想い。もちろん監督によって、その作品に対しての想いというのはもちろんあるのだろうが、『サクリファイス』と『アイスと雨音』はその想いがより強いものだと感じた。

『サクリファイス』でその「熱」を感じたのが、クラウドファンディング(以下クラファン)である。クラファンでのリターンである「コレクター限定記事」と「監督からの御礼メール」、そして、クラファンに対しての想い。時間はかかるけれども、御礼メールは1人1人別々に。限定記事もキャスト1人1人ごとに愛を込めて書いている。など、他の監督さんよりも、熱意を感じた。クラファンに対して良くないイメージを持っている僕には、それはある意味信じがたいことだった。

『サクリファイス』という作品は、この熱意を、1つ1つ。1人1人に向けながら作られたのだろう。それこそ自分の魂を削るくらいに。そう思えた。そういった監督の想いに、触発され、僕の中でも『サクリファイス』という作品に対して「熱」を持ったのだ。そう、クラファンが始まったことにより、僕は壷井濯という監督も、好きになっていたのだった。
だからこそ、もっと応援したい、そう思ったのだった。

『14の夜』を青木柚を知った作品として。『アイスと雨音』を青木柚という人間を好きになった作品として、いうのであれば。『サクリファイス』は青木柚という役者をより好きにそして愛し、尊敬するようになった作品と言えるだろう。

青木柚から入ったこの作品はいつしか僕の中でそれほどまでに大きくなっていっていた。それは青木柚という存在だけで生まれたものではない、というのも共通したものになっている。

そういう意味で、『アイスと雨音』と『サクリファイス』には共通するものがあって、だからこそその想いを書きたいと思って、筆を執った理由の1つである。

【共感】

そしてもう1つ。
僕が今回記事を書こうと決めたのが、特にこの『共感』という部分に対して思うことがあったからある。

それは、クラファンのリターンにある「コレクター限定記事」の2回目の更新を読んだことによって生まれた感情である。2回目に書かれた記事を、公開されて少しだけ日付が経ったあとに読んだ。

限定記事なので、詳しく書けないのがすごくもどかしいのだが、是非読んでから以下を読んでほしい。記事だけであれば、500円で読めるようになっている。

この記事の中で壷井濯は、『共感』という言葉に対して思うことを言っている。

そのことに対して僕は、『共感』に『共感』してしまった。いや、この言い方は使いたくないな、他になんて言えばいいのだろうか。同感。共鳴。シンパシー。同意語で調べたこの言葉も、何かが違う気がする。
僕はどこかで今まで『共感』というものに対して違和感があった。この文章を読んで、それの言葉に対してどこか腑に落ちたところがあった。自分のなかの違和感が、少し和らいだし、正解とはまではいかないが、何かを見つけたと思えた。
たぶん。青木柚もきっとこの『共感』に対して僕と同じことを感じるんだろうな、と不思議ながらに思った
とにかく、僕はこの記事を読んで壷井濯という人間を、より好きになった。こういう考えがあるからこそ、この作品ができたんだとも納得がいった。そして、だから『サクリファイス』が好きなんだとも心から感じた。

【予告編】

12/20よりUPLINK吉祥寺にて予告編が公開された、らしい。らしい、というのはまだ僕はみていないからである。是非、この予告編もリターンのBlu-rayの中に入れてほしいところだ(というよりも、Blu-rayの販売を是非してほしいところだけども)

【この記事について】

今回書いたこの記事は

この上記のことを細かく書いてみよう、と思って書き始めたものである。この【共通】と【共感】によって。『サクリファイス』という作品をもっと好きになった。っていうだけのお話。長々書いたはいいものの、結局内容がないまま終わりそうであって、このまま終わっていく。

【劇場公開まで】

2019年が終わり、2020年がやってきて。3月6日。あと2ヶ月と少し
この待ち遠しさは、『アイスと雨音』を思い出す。きっと『サクリファイス』もまた、どこかで宣伝期間が入ってくるかもしれない。その時にまた、僕は新たな熱を持つのだろうか。

『サクリファイス』で僕はまたきっと。変わることがあるかもしれない。変わりたいと思うかもしれない。気づいたら、変わっているかもしれない。

#アイスと雨音のコピー  ならぬ #サクリファイスのコピー  というもの、考えてみようかな。

UPLINK吉祥寺での公開期間中、たぶんずっと劇場にいることになると思う。何度も何度も観て。次は作品の内容についても書いていけたらいいな。

またその日まで。楽しみにしておこう。

#サクリファイス
#青木柚
#UPLINK吉祥寺