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台本読解、その先。

以前、
「台本読解が苦手。」
という記事を前後編に渡り書いたのですが。

読解力…というか、
台本から作品のことや、
登場人物がどんな思いでいるのか、
キャラクターの心に何が起きているのか、
台本の中からどんな状況であることを拾い上げるか、
それは大前提として大事なことなのですが、
(それがわからなければ演じられないから)

ただただ台本読解ができても
役として生きることはできません。

まず、
「読解力が足りない」
という言葉を使う方が多いと思うのですが、
読解力は実はあったりします。

・何が起きているのか。
・どんなことが起きているのか。
・どんな流れでこうなったのか。
・結果どうなったのか。

台本を読んでいてこれらがわかれば、
台本の「読解力」はあるでしょう。

じゃあ何が足りないのか?

起きている事象において、

・キャラクターの思いを読み取っているか。
・他のキャラクターとの関係の上で、どんな感情を抱くのか。
・なぜその行動や台詞を言うに至ったのか。

ということではないでしょうか。

おそらく何が起きているかというのは、
皆さんわかるんじゃないかと思うのですよね。

わからないのは、
事象におけるキャラクターの心の流れなどではないでしょうか。

そのヒントのためにも、
台本を隅々まで読む必要があります。
台詞のひとつひとつ、
ト書きのひとつひとつから、
読み取れる情報は大量に含まれているんです。

そして、声優が俳優と決定的に違うのは、
アフレコや吹替えの場合は、
台本よりも映像の方が優先ということです。

視聴者が見るのは映像。
それに沿った台本になっているのか、
演じる側は台本を鵜呑みにせずに、
映像に対する台詞に常に疑いを持ってもいいと言っていいくらいです。
吹替えの場合は、
既にあるものに日本語で台詞をつけたものですし、
アニメの場合は、
画(え)の表情にあった感情や言い方になっているのかが重要です。

私が働くS&S声優コースの
外画吹替えクラス講師、
福田如子さんはよく、
「自分が役の一番の理解者であれ」
とおっしゃいます。

これはどんなお芝居でも同様ですよね。

どんな悪い役でも、
どんな情けない役でも、
どんなムカつく奴でも、
自分が一番の理解者でない限り、
その役として生きることは難しいのです。

「台本読解が苦手」というなら
その力は身につけていかなければ
と思いますが、

「台本読解」
とひと口に捉えるのではなく、

人物の思いを理解することが
難しいと感じているのか、

作品の意図を汲むことが
難しいと感じているのか、

台詞から状況を読み取ることが
難しいと感じているのか、

細やかに作品と、役と、
向き合っていくことが大切なのだと思います。

もし、
「台本読解が苦手」
と感じている方がいらしたら、
「台本読解」ではなく
「何がわからないのかな?」
と自分に問いかけてみてくださいね♪

そして、
それもわかっていないことが
わからない場合は(いや、よくありますよ)、
常に役が持つ目的が何なのか、
ひとつの台詞がどんな目的で発しているのか、
ポイントとして覚えておくと良いと思います。

「この作品は理解した!」

なんて思っていると、
痛い目見ること多々ありますからね!
(そんな現場をよく見てきました;;)

そんなお話を、
今度のオンライン無料講座でも
触れていきたいと思いますので、
宜しければご参加くださいね♪

5/31(水)20時開催
オンライン無料講座
『オーディションに必要な行動と考え方』

それでは今日も、
お読み頂きありがとうございまいした!

佐山直子

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