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与える人は、人からの賞賛を待たない。まず自分を褒める。

いくつになっても、人は褒められれば嬉しいものです。

若いころは、「褒める」、というのは年上が年下にする行為なのだと、漠然と思っていました。だとすれば、年配になればなるほど、褒められないということになってきますね。

それでも、年をとれば、「褒められる」ということに 頓着することはなく、褒められても褒められなくても、どちらでもよくなるのだと、それが成熟した大人なのだと、考えていたと思います。

でも、私。実際、年を重ねても、重ねても、重ねても、
どんなことでも、褒められればとっても嬉しい!

笑顔と、褒め言葉は、人へも、自分へも、与えられる簡単で、最高の贈り物なので、私自身、このツールはたくさん使います。
だからと言って、もちろん心にもないことを言うのではありません。

カリフォルニアは「褒める」カルチャー。

スーパーマーケットに行けば、店員さんに、
「きれいな色の服、着てるわね!」
「笑顔が素敵よ」
「丁寧な接客をありがとう」

店員さんは、お客さんに
「そのネックレス、どこで買ったの?とってもよく似合ってるわ」
「この商品、私も大好き。グッド・チョイスよ」

一見のお客さんどうしでも、
お互い、いいところを探して、褒めあっているのをよく見かけるし、私もそういった状況になることはしょっちゅうです。

自分の子供のことも、家族も、他人の前で、躊躇なく褒めるのは ごくふつうのこと。こちらに来た当初は、びっくりしました。でも、そんな光景を見るたびに、ここに住んでいて良かった!と思ったものです。(今は、それが私にとっても当たり前になっています)。

そうやって、褒める土壌がある土地では、自然に人のいいところや、素敵なものに目がいくのですね。

そうすれば、お互いに心がほぐれて、笑顔になり、知らない人同士でも、そこから話が弾んだりします。

べつに褒めなくとも、ただ、出会う人や、お店の店員さんに、
「How are you!?」
と笑顔で声をかけるだけでも、その場に太陽の光がさしてくるように感じます。私も自分の店に出て、目がまわるくらい忙しいとき、お客さんから、笑顔でそう声を掛けられて、自分の呼吸をそこでやっと、思い出したりすることもあるんです。

エーリッヒ・フロムの「愛するということ」の本の中に、こんな文章があります。

たくさん持っている人が豊かなのではなく、たくさん与える人が豊かなのだ。貧困は人を卑屈にするが、それは貧困生活がつらいからだけではなく、与える喜びが奪われるからでもある。しかし、与えるという行為のもっとも重要な部分は、物質の世界にではなく、ひときわ人間的な領域にある。

フロムは、自分の中に息づいている、喜び、興味、理解、知識、ユーモア、悲しみなどのあらゆる表現を与えることによって、自分自身の生命感だけでなく、相手の生命感も高める、と書いています。

「与える」、「分かち合う」、それは大袈裟なことでなくても、ただ笑顔を与えるだけでもいいのです。それがあなた自身、あなたという存在。
心を開いて、笑顔を向けるというのは、自分自身を世界に差し出す行為でもあると思います。
そう、誰でもが、与えるものをすでに持っています。

そして、与えれば与えるほど、自分が満たされるという循環に入っていくのです。


日頃、仕事をしているときも、スタッフのいいところや、うまくできたことにフォーカスし、言葉で伝えます。
基本的に、良いところをどんどん認めていく、褒めていく、というスタンス、環境づくりをしていれば、間違いやミスを指摘したときでも、そのことが、お互いの関係の中で、大きくクローズアップされることはないのです。

さて、先ほど、成熟した大人は、他人から褒められようと、そうでなかろうと、気にしないものだ、と若いころに思った、と書きましたが、それはあながち嘘ではないかも、と実は思っています。

もちろん、褒められれば嬉しいに違いありません。でも、自分を愛し、大切にしている人は、誰かから褒められるのを待たなくても、自分でちゃんと自分を褒めることができるからです。自分に与え、自分を満たすことを知っているからです。


自分へのダメだしをやめて、自分への賞賛へ変えてみませんか?
自分にしっかり与えてあげませんか?


自分をどれだけ褒めたって、誰も迷惑ではないのです。
それどころか、自分の気分が良くなり、生命力が高まって、高い波動を周りに流すことができる。
自分に与えられる人だけが、周りにも、自然に与えることのできる人です。
都合よく考えて、どんどん自分褒めをしてみてください。

そして、口角を上げること、自分を褒めることは、一瞬で自分の波動を上げる方法でもあります。

何かを始める前、出かける前、必ずそうやって波動を上げて、気分よくスタートしてみてください。そしてそれを続けてみてください。きっと、あなた自身を満たす、コップの水がどんどん溢れていく感覚を味わいます。


朝、目覚めたらまず、自分を褒めてあげてくださいね。
今日も生きている、
それだけで、素晴らしいのですから!


ちなみに私の色んなパスワードは、自分褒めで溢れています(笑)。



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