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スカラ座の夜

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このマガジンでは、主にミラノ、たまにパリや東京の街の情報と歴史、文化について書いていきます。 現地のカフェや美術館、食文化などなど、私が見た・食べたものに写真を添えてお届けします。
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2023年4月の記事一覧

フラミニア・ヴェロネージ(Flaminia Veronesi):マルニ(MARNI)のミラノ旗艦店で開催、今注目のイタリア人アーティストの特別展 "THE HERMITCRAB'S WUNDERSHELL"

Flaminia Veronesi THE HERMITCRAB'S WUNDERSHELL February 22 - April 30, 2023 MARNI FLAGSHIP STORE, Milano(Via Montenapoleone 26) 時々、「あっこれ好きだな」と一目で好きになるものがある。 フラミニア・ヴェロネージ( @flaminiaveronesi)の作品はまさにそれで、2-3年前に初めて彼女の作品を見てから、その神話のような世界観が気になって仕

カーザ・カンパニーニ(Casa Campanini):さくらんぼ柄の天井やステンドグラスが素敵なミラノのリバティ様式の邸宅

ミラノの街中では、美術館やお店ではないにもかかわらず一際目をひく美しい造りの建造物があちこちで目にすることができる。 世界中から音楽家が集まるジュゼッペ・ヴェルディ音楽院(Conservatorio di Musica "Giuseppe Verdi")があるミラノのポルタ・モンフォルテ(Porta Monforte)エリアや、ポルタ・ヴェネツィア(Porta Venezia)エリアでは、特に美しいアール・ヌーヴォー様式(リバティ様式)の建物を多く目にすることができる。

本の持ち主を語る小さな紙片、エクス・リブリス(Ex Libris)についての特別展:Liberty per le donne:Le Donne negli ex libris della collezione Ivan Matteo Lombardo

1. エクス・リブリス(Ex Libris)、蔵書票とは?ミラノの図書館ビブリオテーカ・ソルマーニ(Biblioteca Sormani)にて2023年3月から4月にかけて「女性のためのリバティ:イヴァン・マッテオ・ロンバルドのコレクションより、エクス・リブリスにおける女性」(Liberty per le Donne: Le Donne negli ex libris della collezione Ivan Matteo Lombardo)という特別展が開催された。 ま

カーザ・ガリンベルティ(Casa Galimberti):1905年建設、見事なリバティ様式のミラノの名所

ミラノのポルタ・ヴェネツィア駅(Porta Venezia)近くは、ミラノの中でもアール・ヌーヴォー様式の建物を比較的多く目にすることができる印象である。 その中でもカーザ・ガリンベルティ(Casa Galimberti)という1905年に建てられた瀟洒な建物は、植物モチーフの装飾にセラミックでできた壁の絵が美しく、一際目立っている。 今回のnoteでは、ミラノの隠れた名所カーザ・ガリンベルティについて書いていきたい。 1. イタリアのアール・ヌーヴォー運動 リバティリ