全盲の格闘ゲームプレイヤーNAOYAの挑戦~EVO Japan2023という未開拓領域へ

こんにちは。全盲の格闘ゲームプレイヤーのNAOYAです。最近、プレイヤーネームがオール大文字アルファベットになりました。
本当は名前らしく最初のみ大文字かなとか思っていたんですが、「Aは大文字のほうがかっこういいよ」というマネージャーの一声で、すべてが大文字になりました。これからも末永くよろしくお願いします。

さて、私は3月末にとても大きな挑戦をします。それが、
EVO Japan2023の鉄拳7に参戦すること
です。
今回は決戦当日ということで、三選に関する思いをつらつらと書こうと思っています。最後までお付き合いいただけると嬉しいです。

鉄拳7がeスポーツプレイヤーとしてのスタートだった


ほろ苦すぎるデビュー戦


2020年11月22日。私は初めてeスポーツプレイヤーとしてコントローラーを握り、顔の見えない相手とオンラインで対峙していました。そう。忘れもしない、鉄拳7プレイヤーとしてのデビュー戦です。
そのときは新しいことを覚えるのに頭がいっぱいで、戦略的に勝とうだなんて考えられませんでした。攻撃されたらガードする、ガードしたら反撃する。その繰り返しです。
結果は2試合やって両方ともストレート負け。もう少しで取れそうなラウンドもあっただけに、非常に悔しい結果となりました。そのときの記事はePARAメディアに公開されています。

思いはシンプルに「このままでは終わりたくない」だった

デビュー戦のあと、大会自体が終了してからも悔し涙を流しながら自分がとった行動は、鉄拳7を起動することでした。
「このままでは終わりたくない。自分も勝ちたい」という思いが強かったと記憶しています。
時間もできたし、今まで使ったことがないキャラクターを使ってみよう。そうやっていろいろなキャラクターを使ってアーケードバトルやランクマッチをしていました。

  • このキャラクターは技の音がかっこういいから使いやすい

  • こいつはなんか大振りっぽいからやりづらい

  • 初操作でも勝てたからこのキャラクターは使いやすいかも?

そんなことを考えながらプレイするのは、とても楽しかったです。そして、今の使用キャラ「ラッキークロエ」に出会いました。
クロエを使う決め手となった理由はこちらにも詳しく書かれています。
https://esports-world.jp/interview/13121

こみ上げる「成長した自分を見てほしい」という気持ち

独学でクロエのコンボや立ち回りを知り、ランクマッチで勝つことが増えてくると、「俺はもうデビュー戦のときとは違う。早く成長した自分を見てほしいな」という気持ちがこみ上げてきました。
その願いがかなったのはその翌年の夏、Any%CAFEのオープニングイベントにて、ePARAの加藤代表を接戦の末に下したときでした。

いざ、未開拓領域へ

デビューから2年と4か月。これまで公式・非公式問わず多くのプレイヤーと戦ってきました。楽しいことも悔しいこともありましたが、その一つ一つが今の私につながっていると思います。

未開拓領域に足を踏み入れるということは、何も予想できない不安に勝ち、突如何かが起こりそうな状況にワクワクしながら突き進むということになります。
今までたくさんの道を切り開いてきた自分なら、きっと大丈夫。たとえどんな結果になっても、自分が数日寝込んでしまうレベルのことがあっても、きっと復活できるから。
むしろ、未開拓領域を突き進む中でたくさんの出会いがあり、遠回りになっても自分や会社が目指す未来につながっているかもしれません。

そんなめぐりあわせがあると信じて、僕はこの後旅に出ます。

本当は告知しないほうがいいかと思った

最後になりますが、こうやって記事を書くことも勇気がいることでした。私は、「出ますので見てください」といったら勝てず、非公開の戦いで圧倒的に勝つことが多いプレイヤーです。
「見てもらえればよかった」と思うことも多いです。なので、言わずに結果だけ報告しようかなとも思いました。

それでも、この挑戦に対する思いを知ってほしくて、自分の対戦が始まる本当の直前にこのような記事を書いています。これも、今日じゃなくても、来年でも3年後でも30年後でも、いつかのために残しておきます。

それでは。いってきます。

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